富士フイルム/台湾で先端半導体材料の新生産工場を稼動 SCM・製造拠点 2023.06.17 台湾で先端半導体材料の新生産工場を稼動 現地生産体制を拡充し、顧客サポート力を強化 2016年11月14日 富士フイルム株式会社 富士フイルム株式会社(社長:助野 健児)の半導体材料の製造・販売子会社である富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ株式会社(社長:御林 慶司 以下、FFEM)は、台湾での現地生産体制を拡充するため、台南市に建設した先端半導体材料を生産する台湾第三工場(台南工場)を11月末より稼動させます。台南工場では、現像液の生産から開始し、今後、順次生産品目の拡充を検討していきます。 FFEMは平成8年、台湾新竹県にFUJIFILM Electronic Materials Taiwan Co., Ltdを設立し、現像液の現地生産を開始しました。その後フォトレジスト(*1)やCMPスラリー(*2)、イメージセンサー用材料(*3)など生産品目を拡充させるとともに、平成26年には、最先端のNTI(*4)用現像液を生産する台湾第二工場(新竹)を稼動させ、現地生産体制を整備。アジアの半導体生産の主要拠点として急成長してきた台湾で、拡大する先端半導体材料の需要増に対応してきました。 今回FFEMは、世界的に高い生産シェアを誇る半導体の受託製造メーカーなどが集積する台南市の工業団地(サイエンスパーク)内に台南工場を設立。顧客に近い立地を活かして、顧客サポート力の強化とサプライチェーンの短縮化を図ります。また、台南工場を加えた複数の生産拠点によるリスク分散体制を構築し、先端半導体材料を安定的に供給していきます。 今後FFEMは、日本およびアジアにおいて、静岡・台湾(新竹)・中国(蘇州)・韓国(天安)の既存生産拠点に台南工場を加えた生産体制の下、先端半導体材料の安定供給と高い品質管理をより一層強化することで、顧客満足度をさらに向上させていきます。 FFEMは、半導体製造工程で使用されるフォトレジストやイメージセンサー用材料、現像液、洗浄液、CMPスラリーなどの先端半導体材料を生産し、ワールドワイドに提供しています。今後、モノのインターネット(Internet of Things)時代の本格的な到来を迎え、半導体市場が今後も大きく伸張することが見込まれる中、引き続き、半導体製造に役立つ製品の提供と顧客サポート体制の拡充などを図り、半導体産業の発展に貢献していきます。 *1 半導体製造の前工程で、回路パターンの描画を行う際にウエハー上に塗布する材料。 *2 Chemical Mechanical Polishing(化学的機械研磨)の略。半導体の製造プロセスで使用されるウエハーを平坦化するための研磨剤。 *3 デジタルカメラや携帯電話に用いられるCCDやCMOSセンサーなどのイメージセンサーのカラーフィルターを製造するための着色感光材料製品。 *4 Negative Tone Imagingの略。露光した部分が基板上に残るネガ型現像液を用いて、従来のポジ型現像より微細化に対応できるパターニングプロセス。 <新工場の概要> 1. 工場名 FUJIFILM Electronic Materials Taiwan Co., Ltd. 台南工場 2. 所在地 台湾・台南市 3. 総投資金額 約10億円 4. 生産品目 先端半導体材料(※現像液の生産からスタート) 5. 延床面積 5,120m2 6. 稼動開始時期 平成28年11月末 <新工場の外観写真>