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四国経済産業局/陸上自衛隊及び高知県との合同訓練にて危機時の石油輸送を強化

物流全般 2023.06.17

陸上自衛隊及び高知県との合同訓練にて危機時の石油輸送を強化

~高知県総合防災訓練にて石油製品輸送の合同実働訓練を実施~

資源エネルギー庁及び防衛省の大規模災害対応に向けた協力体制の一層の推進のため、陸上自衛隊第14旅団、高知県及び四国経済産業局は、平成28年度高知県総合防災訓練において、コスモ松山石油株式会社の参加を得て、大規模地震・津波災害に備え、自衛隊による避難所等で使用する民生用石油輸送の体制強化に向けた訓練を昨年度に引き続き実施します。

併せて、高知県(消防等)は、自衛隊により輸送された石油製品を供給する仮設ミニSSを設置し車両等に給油する訓練及び災害対応型給油所における自家発電装置による緊急車両優先給油訓練を実施します。

  1. 背景とねらい

    2011年3月の東日本大震災時には、石油製品の輸送が困難になり、給油が困難となった地域も多数発生しました。そうした中、資源エネルギー庁からの要請に基づき、自衛隊がドラム缶に詰めた軽油等を被災地へと搬送し、民生用石油供給を支援しましたが、その際に様々な調整課題が発生しました。また、石油供給インフラの被災が、自衛隊の人命救助活動に必要な燃料確保に影響を与える可能性もあらためて認識されました。

    こうした経験を踏まえ、資源エネルギー庁と防衛省では、より確実な自衛隊向け石油供給体制の確立や、自衛隊による民生用石油輸送支援の実施について検討を重ね、全国各地で合同実働訓練を実施しております。

    なお、今回は、自衛隊向け石油供給体制の確立訓練については、熊本地震の災害派遣等のため実働訓練は行わず、石油を確保・搬出する手順を事前に確認するのみとなりました。

  2. 訓練の概要
    実施日:平成28年6月5日(日)

    四国沖の南海トラフを震源とする大規模な地震・津波の発生後を想定し、コスモ松山石油株式会社(愛媛県松山市)の施設を利用して以下の(1)の訓練を実施し、石油を確保・搬出する手順を訓練・確立します。併せて、高知県(消防等)は(2)及び(3)の訓練を実施し災害時の手順を訓練・確立します。

    (1) 高知県から総合防災拠点(宿毛市総合運動公園)への緊急・救命用の石油製品の要請に対し、自衛隊輸送力でなければ輸送する事が出来ない限定的な場面(被害状況により民間ローリー等の手配が出来ない場面)を想定し、民間の製油所等(コスモ松山石油株式会社)から、総合防災拠点に自衛隊車両を活用し、ドラム缶に石油製品を充填し、輸送支援する訓練

    (2) (1)により輸送されたドラム缶を高知県(消防等)が受領し、屋外にて車両、携行缶等に給油するため、総合防災拠点近傍において仮設ミニSS(空き地などの屋外に設置する仮設給油所)を設置し給油する訓練

    (3) 総合防災拠点近傍の災害対応型給油所(野並商事 中村東サービスステーション)において、商用電源停電の想定にて、自家発電装置により緊急車両へ優先給油する訓練を行います。

○平成27年度訓練概要

四国地域では、昨年度から石油製品輸送の合同実働訓練を、自衛隊及び高知県の協力のもとに実施しています。

昨年度は、太陽石油(株)四国事業所(愛媛県今治市)において、ドラム缶に石油製品を充填し、自衛隊車両にて総合防災拠点である四万十緑林公園(高知県高岡郡四万十町)に燃料を輸送し、仮設ミニSSを設置・給油する訓練等を実施しました。

太陽石油(株)四国事業所での燃料受領訓練の写真 総合防災拠点(四万十緑林公園)近傍での仮設ミニSS設置訓練の写真
太陽石油(株)四国事業所での燃料受領訓練 総合防災拠点(四万十緑林公園)近傍
での仮設ミニSS設置訓練
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