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東急建設/資機材搬入・揚重管理支援システム「DandAll」を共同開発、渋谷2大現場の物流をジャスト・イン・タイム化

物流システム 2023.06.17

資機材搬入・揚重管理支援システム「DandAll」を共同開発 ― 渋谷2大現場の物流をジャスト・イン・タイム化 ―

お知らせ2016.05.23

東急建設株式会社(東京都渋谷区 社長:飯塚恒生)と福井コンピュータ(福井県坂井市 社長:杉田直)は、このほど、現場に資機材を搬入する車両やクレーンによる揚重作業のスケジュールを一元管理するシステム「DandALL(ダンドール)」を共同開発し、渋谷2大現場である渋谷駅街区東棟、渋谷駅南街区プロジェクトの工事現場にそれぞれ導入しました。

資機材搬入・揚重管理支援システム「DandALL」は、工事現場に資機材を搬入する車両やクレーンによる揚重作業のスケジュールを一元管理するシステムであり、工事関係者が持つスマートフォンやタブレット端末でリアルタイムに資機材搬入情報を共有することができます。従来のように、スケジュールを表計算ソフトやホワイトボードに書き込んで管理する方法では、予定の変更があった場合には、確認のためのタイムロスが避けられませんでした。

今回、「DandALL」を導入したことにより、工事現場の物流のジャスト・イン・タイム化を実現し、「搬入待ち」「揚重待ち」といった”手待ちのムダ”を飛躍的に削減できるようになりました。

資機材搬入・揚重管理支援システムを導入した工事現場

【開発の背景】
日本を代表するターミナル、渋谷駅の直上では、渋谷駅街区開発計画I期として高さ約230m、地上47階、地下7階建ての東棟(床面積18万1000m2)の建設が進んでいます。その南側に位置する旧東横線渋谷駅のホームおよび線路跡地とその周辺敷地では、高さ約180m、地上35階、地下4階建ての渋谷駅南街区プロジェクト(床面積11万6700m2)の工事が急ピッチで行われています。
これから迎える工事の最盛期には、それぞれの現場で月間5000台を超える車両が工事用の資材や機材を搬入する予定です。
東急建設と福井コンピュータが共同開発した資機材搬入・揚重管理システム「DandALL」の導入により、数多く現場へ出入りする車両の到着時間とクレーンによる揚重作業のスケジュールを施工者や協力会社、車両の出入りを管理するガードマンなど工事関係者間でリアルタイムに情報共有することで、現場内物流をジャスト・イン・タイム化し、施工効率と安全性の大幅な向上を期待できます。

【開発の経緯】
資機材搬入・揚重管理システム「DandALL」の開発は、渋谷での高層ビル建設工事の経験を生かし、毎月1回、両現場の職員とミーティングを行い、資機材の搬入スケジュール管理システムに求められる機能をリストアップし、福井コンピュータがプロトタイプを開発しました。
2015年10月には、渋谷駅街区東棟および渋谷駅南街区プロジェクト工事に導入され、職員を含め関係者で活用しています。さらに、使い勝手や実運用の面で必要とされる機能をピックアップして改良を続けてきました。

【システムの概要】
資機材搬入・揚重管理システム「DandALL」は、現場に資機材を搬入する車両やクレーンによる揚重作業のスケジュールを一元管理するシステムです。その情報は工事関係者が持つスマートフォンやタブレット端末でリアルタイムに共有することができるため、「搬入待ち」「揚重待ち」といった”手待ちのムダ”をなくすことができます。
スマホの画面にはゲートに入る予定車両の情報が時間軸で表示されます。資材搬入を担当する協力会社名やナンバープレートの番号、運転手名、運転手の携帯番号など、ゲートの出入りを管理するガードマンが必要な情報がまとめられています。
同じ情報は、クレーンの玉かけや揚重を行う担当者、届いた資機材を使用する協力会社もリアルタイムに確認することができます。車両の到着が遅れそうという連絡が運転手から入ったときは、即座にスケジュールを修正し、その情報がリアルタイムに関係者にも伝えられるシステムになっています。
事務所に戻って操作する必要がありません。搬入車両の情報としては、車両ナンバー、会社名、ドライバー電話番号、荷受け担当者など、搬入や揚重の管理に必要な情報を自由に登録することができます。

資材搬入車両と揚重作業のスケジュールを現場全体で共有する「DandALL」の画面

搬入車両確認をスマートフォンで行うイメージ

【今後の展開】
今後、「DandALL」の機能に受け入れ検査や伝票管理との連動を追加するとともに、生コンを搬入するコンクリートミキサーにも適用範囲を広げていく予定です。また、揚重スケジュール記録をもとに、予定と実際を比較し、さらにムダのない高精度な揚重スケジュールを追求していきます。そして、改良を重ねながら順次他の現場へも本システムを導入していきます。

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