NEWS

物流ニュース

センコー/経常利益は前年比29・8%増(平成28年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結))

決算短信 2023.06.17

平成28年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)

単位・百万円  

      売上高     営業利益    経常利益   当期純利益

28年3月期 434,000 8.9   17,497 28.2  17,178 29.8  8,542 20.8

27年3月期 398,447 19.3  13,649 12.6  13,234 17.1  7,073 8.8

(注)包括利益 28年3月期 8,630百万円 (△12.0%) 27年3月期 9,804百万円 (39.2%)

(略)

①当期の経営成績

当期の日本経済は、企業収益や雇用環境が改善するなど景気は緩やかな回復基調が続いており ましたが、秋頃から中国をはじめとする海外経済の減速や消費の低迷が見られたほか、年明け以 降の円高による企業収益の下振れリスクの増大などにより、景気は先行き不透明な状況で推移し ました。 物流業界におきましても、燃料価格の値下がりはありましたが、消費の低迷や設備投資の先送 りなどによる貨物輸送量の停滞、人手不足や競争の激化などもあり、厳しい経営環境が続きまし た。 このような環境の中、当社グループは当期の重点方針を「事業競争力の強化」、「収益力の強 化」、「生産体制の強化」と定め、各種施策に取り組んでまいりました。 当期の主な取り組みは、以下のとおりであります。 流通ロジスティクス事業におきましては、4月に首都圏、東北、中部、関西をつなぐ「狭山P Dセンター」(埼玉県狭山市)を開設いたしました。また、5月には成田空港近隣でインポート ブランド商品などを取り扱う「成田ファッションロジスティクスセンターⅠ」(千葉県富里市) を、10月には東北地区の中心的な物流拠点となる「仙台港PDセンター」(宮城県仙台市)を 稼働させるなど、大型物流センターの開設を進め、事業競争力の強化を図りました。 住宅物流事業におきましては、保管・配送だけではなく、住宅部材のプレカット、金具取付、 組立といった新たなニーズを掘り起こし、事業領域の拡大を図りました。また、近年増加してい る太陽光発電関連の部材や家庭用蓄電池などの物流業務獲得も進めました。 ケミカル物流事業におきましては、9月に危険物の保管ニーズに応える「大門物流センター危 険物2号倉庫」(滋賀県守山市)を、11月にアスファルトの荷役・出荷・在庫管理などを行う 「三原アスファルトセンター」(広島県三原市)を開設しました。また、1月には「袖ヶ浦バル クコンテナセンター」(千葉県袖ヶ浦市)を稼働させ、当社の強みであるバルクコンテナ物流の 拡大を図りました。 海外におきましては、9月にタイ最大の貿易港の近隣で「レムチャバン物流センター」(チョ ンブリ県)を本格稼働させました。また、6月にはベトナムのハノイに駐在員事務所を開設する など、アセアン地域での事業基盤拡充を進めております。一方、12月には中国の大手航空貨物 輸送事業者である中外運空運発展股份有限公司(シノトランスエア)と当社および当社グループ の株式会社ランテックで合弁会社設立のための基本合意書を締結しました。新会社は今年6月に 設立予定で、中国主要都市に冷凍・冷蔵物流センターを開設し、中国での冷凍・冷蔵物流ネット ワークの構築に取り組んでまいります。 商事・貿易事業におきましては、商事系グループ会社がそれぞれのPB商品の開発や、当社グ ループの物流機能を活かした商流・物流一体型サービスの販売拡大に力を入れました。また、取 扱商品の物流業務をグループで内製化し、事業の効率化を図りました。 収益力の強化といたしましては、車両の運行効率や、物流センターでの保管効率などを向上さ せ、生産性を高めました。また、適正料金の収受を目的に料金改定を進めました。 生産体制の強化といたしましては、自社車両勢力の拡大を目指しドライバーの積極的な採用を 行いました。また、大型運転免許を取得するための社内教習所を開設し、自社ドライバーの育成 を進めました。 さらに、財務の健全性を確保するための取り組みといたしましては、9月にセンコー・アセッ トマネジメント株式会社が運用する不動産投資法人(私募リート)に、保有する物流センター4 物件を譲渡いたしました。調達した資金は新たな物流センター建設などに活用しているほか、有 利子負債の増加を抑制したことにより、自己資本比率の向上につながりました。

当期の連結営業収益は、積極的な拡販を行ったことに加え、商事・貿易事業で販売量が拡大し たこと、平成26年10月に株式会社ランテックを連結子会社にしたことによる増収効果などが あり、4,340億円と対前期比8.9%の増収となりました。 利益面におきましては、物流事業における外注費や商事・貿易事業における仕入れ価格の上昇 などがありましたが、増収効果、燃料単価の低下や料金改定を進めたことなどによる増益効果も あり、連結営業利益は174億97百万円と対前期比28.2%の増益、連結経常利益は171 億78百万円と対前期比29.8%の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につ きましても、85億42百万円と対前期比20.8%の増益となりました。 当期の業績をセグメント別にご説明いたしますと、次のとおりであります。

(物流事業)

流通ロジスティクス事業では、株式会社ランテックを子会社にした効果や、大手ドラッグスト アをはじめとする新たな物流業務受託などがあり増収となりました。住宅物流事業およびケミカ ル物流事業では積極的な拡販を行ったものの、既存物量の減少があり事業収入は横ばいとなりま した。これらの結果、当期における物流事業の事業収入は3,004億20百万円と対前期比 9.8%の増収となりました。

(商事・貿易事業)

前期に消費増税で落ち込んだ販売量が回復したことや、新規顧客の開拓、新たな商材の開発・ 販売を行ったことなどにより、事業収入は1,294億69百万円と対前期比7.3%の増収と なりました。 (その他事業) 事業収入は41億10百万円と対前期比0.3%の増収となりました。

②次期の見通し

今後の日本経済は、雇用環境の改善や個人消費の回復が見込まれますが、円高による輸出企業 の収益悪化や海外経済の失速懸念による設備投資の先送りなど、景気の先行きは予断を許さない 状況が続くものとみられます。 物流業界におきましては、貨物輸送量の減少が予想されるなか、同業者間の競争激化や、ドラ イバーをはじめとする人材の採用難など、厳しい経営環境が続くものと思われます。 このような環境の中、当社グループは中期経営4ヵ年計画の最終年度として、「事業競争力の 強化」、「事業領域の拡大」、「生産体制の強化」などに取り組んでまいります。 事業競争力の強化といたしましては、新たな物流センターの開設とセンター機能強化、ITを 駆使した生産性向上などに取り組んでまいります。 事業領域の拡大といたしましては、冷凍・冷蔵・常温の3温度帯物流を強化し、食品物流の拡 大に取り組みます。また、ファッション物流の拡大として、今年4月に百貨店納品代行大手のア クロストランスポート株式会社(東京都港区)の全株式を取得し、当社グループに迎えました。 一方、海外では、新たにベトナム、ミャンマー、メキシコなどで事業展開を進めてまいりま す。さらに、ライフサポート事業推進本部を立ち上げ、新規事業の創出を図ってまいります。 生産体制の強化といたしましては、自社車両勢力の増強を継続するとともに、環境負荷低減と ドライバー不足解消への取り組みとして、さらなるモーダルシフトの拡大を進めてまいります。 このような事業活動を進める中、当社グループの次期業績予想は、連結営業収益4,600億 円、連結営業利益181億円、連結経常利益177億円、親会社株主に帰属する当期純利益94 億円を見込んでおります。

(略)

Translate »