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日本トランスシティ/経常利益は前年比11・2%増(平成28年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結))

決算短信 2023.06.17

平成28年3月期  決算短信〔日本基準〕(連結)

単位・百万円  

      売上高    営業利益   経常利益   当期純利益

28年3月期 93,217 0.8  3,782 21.7   4,507 11.2  2,964 6.2

27年3月期 92,496 4.4  3,106 △14.6  4,053 △8.2  2,789 3.9

(注)包括利益 28年3月期 1,507百万円(△71.7%)  27年3月期 5,319百万円 (58.4%)

(略)

①当期の経営成績

[全般の概況]

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済財政政策や円安局面の定着、原油価格の下落等を背景とし た企業収益の回復や雇用・所得環境の改善が見られ、全体的に緩やかな回復基調で推移しましたが、一方で、年 度後半には、中国経済の減速や資源価格の下落による新興国経済の悪化などにより世界経済への懸念が強まり、 景気は予断を許さない状況で推移しました。 こうした経済環境のなか、物流業界におきましては、企業収益の改善に伴い設備投資の増加が見られたもの の、国内貨物の荷動きは力強さを欠き、輸出入貨物につきましても、中国をはじめとする新興国経済の悪化の影 響や天候不順に伴う季節需要の低下などにより、特に輸入消費財の荷動きが鈍化するなど、全体的に低調な荷動 きで推移しました。 このような事業環境のなか、当社グループにおきましては、「中期経営計画」に基づき、様々な施策を実施い たしました。具体的には、国内ロジスティクス事業の強化策といたしまして、枚方営業所(大阪府枚方市)の倉 庫増設、霞北埠頭流通センター(三重県四日市市)の建設、幸手物流センター(埼玉県幸手市)の建設への取組 みを進めてまいりました。また、CSR経営の推進策として、昨年7月に三重県初の水素ステーション運営会社 を当社を含めた4社による共同出資で設立し、本年3月から営業を開始いたしました。さらに、高度なセキュリ ティ管理と法令遵守に基づく、信頼性の高い貨物管理と通関・輸出入サービスを提供するため、AEO制度に基 づく「認定通関業者制度」の認定を受けました。 当期の事業の状況は、総合物流事業におきましては、倉庫業では、期中平均保管残高および貨物入出庫数量は 前期に比べ増加しましたが、物流加工の取扱量は減少しました。港湾運送業では、四日市港における海上コンテ ナの取扱量は減少し、輸入原料につきましても全般的に減少するなど、低調に推移しました。陸上運送業では、 主力のトラック輸送ならびに鉄道輸送の取扱量は前期に比べ減少しましたが、バルクコンテナ輸送の取扱量は増 加しました。国際複合輸送業では、海上輸送につきましては、輸出が増加したものの、輸入は減少し、航空輸送 の取扱件数も減少しました。 その他の事業におきましては、前期に引き続き、効率化や収支改善に努めてまいりました。 以上の結果、当期の連結売上高は、港湾運送事業にかかる輸出入の取扱量が減少したことに加え、国内の荷 動きの停滞により、陸上運送業の取扱量が減少したものの、連結子会社の増加、海外における国際複合輸送業の 堅調な取扱いなどにより、前期比0.8%増の932億1千7百万円となりました。連結経常利益は、海外子会社の 寄与に加え、退職給付信託一部解約による退職給付費用ならびに会計方針の変更に伴う減価償却費の減少などに より、前期比11.2%増の45億7百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比6.2%増の29億6千 4百万円となりました。

[当期の事業別概況]

イ)総合物流事業

総合物流事業全般の売上高は、前期比0.7%増の920億7千4百万円の計上となりました。

<倉庫業>

当部門におきましては、期中平均保管残高は前期比1.1%増の46万6千トンと増加し、期中貨物入出庫トン 数につきましても、前期比4.8%増の666万9千トンとなり、保管貨物回転率は59.6%(前期57.5%)と改善し ました。 以上の結果、当部門の売上高は、前期とほぼ同額の346億4百万円の計上となりました

<港湾運送業>

当部門におきましては、四日市港における海上コンテナの取扱量は、前期比2.0%減の19万9千本(20フィー ト換算)となり、完成自動車の取扱量につきましても、国内車、輸出車ともに減少しました。また、輸入原料 の取扱量につきましても減少するなど、全般的に低調に推移しました。 以上の結果、当部門の売上高は、前期比5.9%減の191億5千5百万円の計上となりました。

<陸上運送業>

当部門におきましては、貨物自動車運送の取扱量は前期比1.7%減の718万8千トンとなり、通運貨物の取扱 量も減少しましたが、バルクコンテナ輸送にかかる取扱量は前期比6.1%増の18万6千トンとなりました。 以上の結果、当部門の売上高は、前期比2.9%減の175億1千7百万円の計上となりました。

<国際複合輸送業・その他>

当部門におきましては、航空輸送における輸出入の取扱量は前期比9.4%増の2千991トンとなりましたが、 海上輸送における輸出入の取扱量は前期比4.6%減の175万3千トンとなりました。 以上の結果、当部門の売上高は、連結子会社が増加したことにより、前期比12.6%増の207億9千5百万円 の計上となりました。

ロ)その他の事業

その他の事業では、不動産事業における完成工事件数は前期比12.5%の増加となり、自動車整備業の車検取 扱台数も前期比1.0%の増加となりました。また、ゴルフ場の入場者数は前期比1.5%の増加となりました。 以上の結果、当部門の売上高は、前期比9.5%増の11億4千3百万円の計上となりました。

②次期の見通し

今後のわが国経済は、政府の経済政策等により企業収益は引き続き回復傾向の継続が見込まれるなど、景気は 引き続き回復基調で推移するものと思われます。しかしながら、中国をはじめとする新興国経済の減速や、原油 安に伴う産油国経済の減速など、海外経済においては、景気下振れリスクが依然として残存しており、景気の動 向は、引き続き先行き不透明な状況が続くものと思われます。 物流業界におきましては、企業業績の回復を背景に一部の貨物で荷動きが改善傾向となると見込まれるもの の、全般的な取扱量の回復には至らないことが予想され、さらには、運転手不足等に伴う配送収支への影響や企 業間競争の更なる激化など、業績下振れへの懸念も依然として残っていることから、物流を取り巻く環境は、今 後も引き続き厳しい状況が続くものと思われます。 このような状況のもと、当社グループでは、様々な事業環境の変化に対応するため、「中期経営計画」に掲げ る、スローガン『「Challenge to the New Stage」 -挑戦- 』、基本方針「新しい価値を創造する企業に生ま れ変わり、スピード感のある革新的ソリューションで、国内外のロジスティクス事業を拡充する」に基づき、 「国内ロジスティクス事業の改革」、「グローバルロジスティクス事業の拡充」、「グループ経営基盤の強 化」、「CSR経営を重視し、地域社会の発展に貢献する」の4つの経営戦略に全力で取り組み、様々な施策を 実施してまいります。

<国内ロジスティクス事業の改革>

ソリューション型営業機能を拡充し、3PL案件への対応力を強化するとともに、包括的業務提携を視野に入 れ、ロジスティクス機能を強化してまいります。ビルド&スクラップ型の拠点再編を進め、同時に四日市港の港 湾運営機能の強化を図ってまいります。また、枚方営業所(大阪府枚方市)の倉庫増設、霞北埠頭流通センター (三重県四日市市)の建設、幸手物流センター(埼玉県幸手市)の建設を進めてまいります。

<グローバルロジスティクス事業の拡充>

ボーダレス化する物流の進展に対応するため、ASEAN域内のロジスティクス機能の強化ならびに北中米域 内のロジスティクス機能の再編成を行ってまいります。また同時に、海外現地法人における人事制度・労務管理 体制、経理体制の充実、強化を図ってまいります。

<グループ経営基盤の強化>

お客さまに安心と信頼を提供するため、安全管理・物流品質の向上を実現するとともに、戦略的観点からの IT基盤の更なる強化を図ってまいります。また、人材の確保・育成・有効活用を重要課題と位置づけ、最適な 労務管理体制を実現してまいります。さらに、新たに取得したAEO通関業者制度を活用し、法令遵守に基づい た信頼性の高い貨物管理と通関・輸出入サービスを提供してまいります。

<CSR経営を重視し、地域社会の発展に貢献する>

グループ一体となった高い倫理観を醸成するため、内部統制機能、予防的コンプライアンスの更なる充実を図 ってまいります。また、環境経営を推進し、循環型社会の形成に貢献してまいります。さらに、昨年策定した 「グループ企業倫理要綱」を浸透させ、倫理の向上、ガバナンスの強化を図ってまいります。 セグメント別の見通しにつきましては、総合物流事業におきましては、国際輸送の取扱いは引き続き堅調に推 移することが予想され、更なる新規営業の強化や既存顧客との取引拡大を図ることにより、収益は増収を見込ん でおりますが、利益につきましては、コスト削減や生産性向上への取組みに注力するものの、新拠点の開設に伴 う準備費用の発生等が予想され、減益を見込んでおります。その他の事業におきましては、引き続き業務の効率 化による収支改善に取り組んでまいります。 このような見通しにより、連結売上高950億円(対当期比1.9%増)、連結経常利益41億円(対当期比9.0% 減)、不動産の売却に伴い特別利益が発生することから、親会社株主に帰属する当期純利益は、42億円(対当期 比41.7%増)を予想しております。

(略)

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