味の素/パキスタン市場に本格参入 SCM・製造拠点 2023.06.17 味の素(株)、パキスタン市場に本格参入 ~2016年7月、ラクソングループと合弁会社を設立、調味料の輸入販売開始~ 味の素株式会社(社長:西井孝明 本社:東京都中央区)は、パキスタン市場に本格的に参入します。2016年7月に100%子会社の味の素アセアン地域統括社(以下「ARH社」)が現地の有力財閥であるラクソングループと合弁でパキスタン・イスラム共和国(以下「パキスタン」)のカラチ市に味の素ラクソンパキスタン社を設立し、調味料の輸入販売を開始します。資本金は10億パキスタン・ルピー(約12億円)で、ARH社の出資比率は85%となります。 (外務省HPより) 当社は、1970年代よりパキスタンへうま味調味料「味の素®」の輸出販売を行っていますが、2014年7月にパキスタンのラホール市※に事務所を設立し、本格事業参入を見据えて現地調査を行ってきました。パキスタンは人口約1.8億人(2013年時点)で、若年層が多く、2050年には3.1億人への増加が見込まれます(国連推計)。同国では内食比率が極めて高く、日常的に豆料理(ダール)や野菜の煮込み料理が食されています。このような環境を背景に、このたび、当社の強みを活かせる調味料市場、特に風味調味料およびメニュー用調味料の領域で市場に参入することを決定しました。また、パキスタンで事業基盤を早期に確立するためには現地企業との提携が有効であると判断し、ラクソングループと合弁会社を設立することとしました。ラクソングループは、全国18万店の小売店への強い配荷力と地域に根ざした卸店を起用した強固なネットワークを有する企業集団で、外資企業との合弁事業や提携においても実績があります。 ※ パキスタン最大州パンジャーブ州の州都 販売予定の風味調味料(左)とメニュー用調味料(右) パキスタンの市場の様子 現地で日常的に食されている豆料理 味の素ラクソンパキスタン社は、パキスタン最大の都市であるカラチ市に本社を置き、当面は、ハラル認証のある調味料をインドネシア味の素社より輸入、カラチ市で販売します。段階的に販売エリアを拡大し、発売6年後には売上高11億パキスタン・ルピー(約13億円)を目指します。 味の素グループは、2014-2016中期経営計画において、海外コンシューマーフーズ事業でのイスラム圏の開拓を戦略の一つに掲げています。パキスタンはアセアンと中東の中間に位置しており、当社グループの戦略上、この国における事業基盤の構築は重要な意味を持ちます。当社は独自技術を活かしたおいしく手軽な調味料を販売することで現地の食生活に貢献すると同時に、ラクソングループとの合弁により販売ネットワークだけでなくパキスタンの消費者と市場に関する知見を蓄積し、今後も現地に適した製品開発を行います。 味の素グループは、現地の食文化・食習慣に合った、よりおいしく、高品質な製品の提供を通じて豊かな食生活に貢献する、確かなグローバル・スペシャリティ・カンパニーを目指します。 <味の素ラクソンパキスタン社の概要> (1) 英文会社名 : Ajinomoto Lakson Pakistan (Private) Limited (2) 所在地 : パキスタン・イスラム共和国シンド州カラチ市 (3) 設立時期 : 2016年7月(予定) (4) 代表者 : 社長 瀬口 卓朗(せぐち たくろう) (5) 資本金 : 10億パキスタン・ルピー(約12億円) (6) 資本構成 : 味の素アセアン地域統括社85%、ラクソングループ15% (7) 事業内容 : 調味料・食品の輸入販売 参考 <ラクソングループの概要> (1) 英文会社名 : The Lakson Group (2) 所在地 : パキスタン・イスラム共和国シンド州カラチ市 (3) 設立時期 : 1954年 (4) 代表者 : 会長 Iqbal Ali Lakhani(イクバル アリ ラクハニ) (5) グループ売上高 : 約520百万米ドル(2015年実績) (6) 事業内容 : 消費財・食品の製造・販売、製紙・包装、金融・保険、ITサービス他 <味の素アセアン地域統括社の概要> (1) 英文会社名 : Ajinomoto SEA Regional Headquarters Co., Ltd. (2) 所在地 : タイ王国バンコク (3) 設立時期 : 2015年1月 (4) 代表者 : 社長 高藤 悦弘(たかとう えつひろ) (5) 従業員数 : 約25名 (6) 事業内容 : 東南アジアおよび南アジア地域のコンシューマーフーズに関する事業および法人の統括 (7) 資本金 : 715百万タイ・バーツ (8) 資本構成 : 味の素(株)100%