住友化学/積水化学工業、産業革新機構とによるポリオレフィンフィルム事業を経営統合 SCM・製造拠点 2023.06.17 住友化学、積水化学工業、産業革新機構によるポリオレフィンフィルム事業の経営統合について 住友化学株式会社(以下「住友化学」)、積水化学工業株式会社(以下「積水化学」)および株式会社産業革新機構(以下「INCJ」)は、3社で設立する新会社の下、住友化学、積水化学のそれぞれの子会社でポリオレフィンフィルム事業を行うサーモ株式会社(以下「サーモ」)と積水フィルム株式会社(以下「積水フィルム」)を経営統合することについて、契約を締結しました。 契約に基づき、住友化学、積水化学およびINCJの3社が出資する新会社「住化積水フィルムホールディングス株式会社」に、サーモと積水フィルムの全ての発行済株式が譲渡されます。また、新会社には住友化学、積水化学およびINCJを割当先とする第三者割当増資により成長資金が投入される予定です。 これまでポリオレフィンフィルムメーカー各社は、国内の安定需要に支えられつつ、顧客からの高い要求水準に応えながら、優れた技術と確かな品質の製品を提供することで発展してきました。しかしながら、昨今国内市場の成長が頭打ちになるなかで、多くのプレイヤーによる一層の競争激化が予想されるとともに、供給過多の状態になることが懸念されます。こうした環境認識の下、住友化学と積水化学の両社は、INCJとの協議を通じて、サーモと積水フィルムを経営統合することで、生産性向上を図るとともに差別化製品の開発を加速させることが、今後の事業の競争力維持・強化に必要であると判断しました。 新会社は、サーモと積水フィルムがお互いに有するフィルムの製品開発・製造技術を統合し、市場ニーズに合わせてスピーディーな新製品開発が可能な体制を確立します。そこに住友化学が強みを持つ材料技術と積水化学が強みを持つマーケティング力を組み合わせることで、高付加価値製品分野での競争力を強化します。 さらに、新会社に投入される成長資金を活用し、拡大が見込まれるアジア市場での事業展開や、新会社を起点とした国内フィルムメーカーとの段階的な業界再編による規模拡大を通じて、フィルム業界をリードするグローバルプレイヤーとなることを目指します。 今回の経営統合では、ホールディングス体制を採ることで、サーモと積水フィルムがそれぞれに有する強みと現行の事業形態を保持しつつ、機能統合によるシナジー効果を早期に最大限発揮してまいります。また、今後、他社も巻き込んださらなる業界再編を目指すことも視野に入れています。 なお、新会社は、関連当局の承認を取得した上で、2016年7月の事業開始を予定しています。 <新会社の概要(予定)> 事業開始:2016年7月 会社名:住化積水フィルムホールディングス株式会社 本社所在:東京都 資本金等:55億円(資本準備金27.5億円を含む) 出資比率:住友化学35%、積水化学35%、INCJ 30% 事業内容:ポリオレフィンフィルムおよび関連製品の開発・製造・販売