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富士フイルムファインケミカルズ/広野工場に医薬品中間体・原薬を生産する新工場を建設

SCM・製造拠点 2023.06.17

富士フイルムファインケミカルズ

広野工場に医薬品中間体・原薬を生産する新工場を建設

生産能力を増強し、受託生産ビジネスを強化

2016年2月24日

富士フイルムファインケミカルズ株式会社

富士フイルムファインケミカルズ株式会社(社長:加藤 正俊)は、医薬品中間体(*1)・原薬の生産能力増強を図るため、広野工場(福島県双葉郡広野町)内に約28億円を投資し、医薬品の製造管理・品質管理の基準であるGMP(*2)に対応した新工場(第4工場)を建設します。新工場は、2016年4月に着工、2017年末に稼動する予定です。

富士フイルムファインケミカルズは、1951年の創立以来、写真感光材料の分野で長年培った、有機化合物の高度な合成技術、量産化技術、品質保証技術を活用して、高機能な化成品を提供しています。また、1997年には、これらの技術を応用するとともに、広野工場へGMP対応の設備を導入することで、高品質な医薬品中間体・原薬や治験薬の受託生産ビジネスに参入。その後も、設備増強を図り、本ビジネスの強化に取り組んでいます。

今回、富士フイルムファインケミカルズは、広野工場内に、医薬品中間体と原薬を生産する新工場を建設します。新工場は、マルチパーパス生産に対応するため、大容量の10,000L汎用釜をはじめ2,000L~10,000Lの耐酸性を持つ「グラスライニング(GL)釜(*3)」、耐アルカリ性を持つ「ステンレス(SUS)釜(*4)」を導入。さらに今回、クラス100,000を実現したクリーンルーム、数ミクロンレベルで原薬を粉砕できる原薬微粉砕機を備えることで、原薬の生産体制をより強化しています。今後、新工場を稼動させて、医薬品中間体・原薬の大量生産から多品種少量生産まで、幅広いニーズに応え、受託生産ビジネスの拡大を図っていきます。

尚、富士フイルムファインケミカルズは、新工場建設にあたって、経済産業省より「津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金」に採択されています。

富士フイルムファインケミカルズの広野工場では、2011年の東日本大震災で大きな被害を受けました。その後、被災から復旧活動を進め、生産設備を再稼動させるとともに、2012年には医薬品中間体や治験薬などを生産する第2工場を新たに立ち上げています。さらに本年は、高薬理活性原薬(*5)を生産する第3工場も稼動させる予定です。今後、富士フイルムファインケミカルズは、新工場などを通じて広野工場を拡充させて、幅広い顧客ニーズに応えるとともに、地域の復興や活性化にも貢献していきます。

<新工場の概要>

工場名 広野工場 第4工場
建設場所 福島県双葉郡広野町上北迫字岩沢1-34
投資金額 約28億円
生産品目 医薬品中間体・原薬
主要設備 10,000L汎用釜をはじめ、2,000~10,000LのGL釜、SUS釜 など
クリーンルーム(クラス100,000相当)
原薬微粉砕機 など
延べ床面積 1,483m2
稼動開始時期 2017年末予定

*1 医薬品の原料となるもので、出発原料と原薬の間にあたるもの。医薬品は原薬から製造される。

*2 Good Manufacturing Practice。品質の良い医薬品、医療用具などを供給するための製造管理および品質管理を定めたもの。

*3 釜の内面をガラス質で表面処理したもので、耐酸性を持つ釜です。

*4 ステンレス製のもので、耐アルカリ性を持つ釜です。

*5 抗がん剤の原薬などのように、少量で高い薬効があるが、毒性も強い医薬品原薬。

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