サントリーホールディングス/植物由来原料100%使用ペットボトルの開発に向けた実証プラントを米国で建設決定 SCM・製造拠点 2023.06.17 植物由来原料100%使用ペットボトルの開発に向けた実証プラントを米国で建設決定 ― 米国バイオ化学ベンチャー企業・アネロテック社との共同開発 ―― 植物由来原料(非食用)でペットボトル原料を生成 ― サントリーホールディングス(株)と米国バイオ化学ベンチャー企業・アネロテック社は、植物由来原料100%使用ペットボトルの共同開発に取り組んでおり、このたび、ペットボトル原料を生成する実証プラントを米国テキサス州に建設することを決定しました。本年1月下旬以降に着工し、年内に竣工・稼動予定で、ここでは植物由来原料(非食用)でペットボトル原料を生成します。 なお、将来的には、サントリー食品インターナショナル(株)の「サントリー天然水」ブランドを中心に植物由来原料100%使用ペットボトルを導入予定です。 サントリーグループは企業理念「人と自然と響きあう」に基づき、持続可能な地球環境を次世代に引き継ぐためのさまざまな環境負荷低減活動を行っています。容器包装の分野では、植物由来原料30%使用の国産最軽量※1ペットボトルを「サントリー天然水」(550ml)に導入するなど、サントリーグループ独自の「2R+B」戦略※2のもと、環境負荷の少ないペットボトル開発に取り組んでいます。 ※1 国産ミネラルウォーターペットボトル(500ml~600ml)対象 2016年1月時点 ※2 ペットボトル開発において、樹脂使用量の削減と再生素材の使用により徹底した資源の有効利用を図りつつ、可能な範囲で石油由来原料を再生可能原料で代替していく考え方(Reduce・Recycle+Bio)。Reduce(リデュース)ではボトル本体だけでなく、ラベルやキャップを含めた徹底した軽量化を推進、Recycle(リサイクル)ではわが国で初めてボトル to ボトルのメカニカルリサイクルシステムを構築、Bio(バイオ)では植物由来原料30%使用ペットボトルを商品に導入するなど、積極的な環境負荷低減活動を展開。 サントリーホールディングス(株)はこうした環境負荷低減活動をさらに進めるため、植物由来原料(非食用)を用いたペットボトル原料生成を目指すアネロテック社と2012年から共同開発を開始しました。両社は、ペットボトル原料の70%を構成するテレフタル酸の前駆体「パラキシレン」を、食料用原料のサプライチェーンに影響が出ないよう、非食用の植物由来原料(ウッドチップ)のみから生成することを目指しています。 このたび、研究室レベルでの検証に目処が立ったことから、商品への実用化に向けたペットボトル原料生成を行う実証プラントを米国テキサス州ハーディン郡シルスビーに建設することが決定したものです。 ●植物由来原料100%使用ペットボトルの開発についてサントリーグループは、既に実用化している植物由来原料30%使用ペットボトルの開発技術※3と、今回の新技術※4を組み合わせ、植物由来原料100%使用ペットボトルを開発予定です。 ※3 ペットボトル原料の30%を構成するモノエチレングリコールを植物由来原料から生成。 ※4 ペットボトル原料の70%を構成するテレフタル酸の前駆体「パラキシレン」を植物由来原料(非食用)から生成。 ●アネロテック社(Anellotech Inc.)について2008年創業。米国ニューヨーク州パールリバーに本社・研究開発機能をもつバイオ化学ベンチャー企業。非食用の植物由来原料から石油精製品と同一性能を持つベンゼン・トルエン・キシレン※5を生成する技術開発を進めている。 ※5 キシレンの一種が「パラキシレン」。