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大日本印刷/フェニックスソリューションと金属製品に取り付けても高い読み取り精度を実現するICタグを開発

物流システム 2023.06.17

大日本印刷とフェニックスソリューション 金属製品に取り付けても高い読み取り精度を実現するICタグを開発

 

大日本印刷株式会社(以下:DNP)と株式会社フェニックスソリューションは共同で、金属製品に取り付けても安定して読み取りできるICタグを開発しました。本製品は、防水性があり、紫外線に強い材質のパッケージで保護されているため、屋外での利用にも適しています。販売受付開始は2016年2月1日を予定しています。

【開発の背景】

物流や建設資材、レンタル品の管理などでICタグの導入が進んでおり、管理対象品には、搬送器具やガスボンベ、鋼板、オフィス什器など、金属製品が多数あります。しかし、ICタグの読み取り性能は金属の影響を受けやすく、 “金属対応ICタグ”をうたっている製品であっても、金属製品に直接取り付けると読み取れないことや読み取り性能が著しく悪くなるなどの課題がありました。

こうした課題に対してDNPとフェニックスソリューションは、これまで非接触通信の障害であった金属をアンテナの一部として活用する画期的な新技術を利用して、金属製品に直接取り付けても安定して読み取りできるICタグを開発しました。

* 本製品の基本技術は、フェニックスソリューションが「いしかわ産業化資源活用推進ファンド(活性化ファンド)事業」の助成を受けて開発しています。

【新製品の概要】

“金属対応ICタグ”として製品化されているICタグの多くは、タグを正面から読み取ることはできましたが、金属の背面に貼り付けた場合やタグが複数重なった場合には読み取れないなどの課題がありました。これに対し、今回両社が開発したICタグは、貼り付けた金属をアンテナの一部として活用し、金属から生じる電波を通じて非接触通信できます。広い指向性を有するため、金属の背面に貼り付ける、もしくは、複数の金属に挟まれていても、通信が可能となります。例えば、道路のマンホールの蓋の裏面に本製品を貼り付ければ、蓋を開けずに路上からタグを読み取り、メンテナンス情報を確認できます。このように、これまでICタグの利用が困難だったさまざまな金属製品での活用が期待されます。また、本製品は、ICタグの通信規格として広く利用されているEPCglobal Class1 Gen2に準拠しており、既存のリーダーライターを利用できます。さらに、ICタグを保護するパッケージには、防水性があり紫外線に強い材質を使用しているため、屋外での利用も可能です。このパッケージは柔軟なため、ボンベのような曲面にも取り付けることができます。

■仕様

製品名

DNP金属対応広指向性ICタグ

型番

PMT-01W 

PMT-06W

外形寸法

約31×53×5mm

約23×56×5mm

重量

約2.6g

約2.4g

動作周波数

860~950MHz

通信プロトコル

EPCglobal Class1 Gen2 (ISO/IEC 18000-63)

通信距離

~10m

動作温度

-25~+85℃

保存温度

-30~+85℃

 

マンホールへの応用イメージ

 

曲面への取り付けイメージ

*製品技術の詳細については、フェニックスソリューションのWebサイトもご参照ください

  http://phoenix-sol.co.jp/index.html

【売上目標】

2017年度までの累計3年間で30億円の売上を目指します。

 
大日本印刷株式会社       本社:東京  社長:北島 義俊  資本金:1,144億円
株式会社フェニックスソリューション   本社:石川  社長:金岡 久夫  資本金:7,200万円
 
DNPは、ICカードの国内No.1ベンダーとして培った強みを活かし、安全・安心なM2M(機器間通信)/IoT(モノのインターネット化)を実現するスマートセンシングサービスなどを提供しています。例えば、IoTに用いるICタグや各種センサー、ネットワークで安全にデータ通信するためのセキュアモジュールやセキュリティソフトウエア、その他関連技術など、ハードとソフトの両面をカバーする幅広いM2M/IoTソリューションを展開しています。
※ニュースリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承下さい。
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