三菱化学物流/次なる新中期経営計画「MCLC APTSIS 20」を進める(2016 年年頭挨拶) 物流全般 2023.06.17 2016 年年頭挨拶【要旨】 三菱化学物流株式会社 取締役社長 石川 甚秀 本年度をもって、当社の中期経営計画「MCLC APTSIS 15」が終了するが、 これまで重点施策である”3 つの G”すなわち”Gemba-ryoku(現場力)””Group” “Global”に沿って、全員参加の取組みで着実に足元固めを行ってきた。そ してさらに、それらをベースに、継続して検討すべき課題や環境の変化に柔 軟に対応しながら、次なる新中期経営計画「MCLC APTSIS 20」を進めていき たい。 先般決定した、2016 年度から 2020 年度までの新中期経営計画「MCLC APTSIS 20」では、”2020 年のめざす姿”として、化学品を安全・安定・確実に顧客 に届けるという仕事を通して、荷主様、顧客、そして地域や社会に貢献する こと、つまりは「KAITEKI 物流を創造することで、化学業界全体に貢献し、あ らゆるステークホルダーから信頼される化学品物流日本一をめざす」ことを 掲げた。 従来の陸運事業や海運事業、フォワーディング事業、燃料・仲立事業に加 えて、包装・資材事業やタンク事業やヘルスケア事業をも積極的に拡大推進 し、さらにそれらを繋ぐ統合システム”AJIOS”も今年 4 月から一部が実行に 移ることになる。 是非、”3 つの G”を常に意識しながら、三菱ケミカルホールディングスグ ループへの貢献だけに留まらず、国内化学品物流業界での存在感を向上させ、 化学品物流日本一をめざしていきたい。 最近の化学や石油精製等の荷主や顧客の業界を見てみると、世界的には、 ダウ・ケミカルとデュポンの合併が発表されたり、国内でも、大手石油精製 企業どうしの合併等の発表があった。また、㈱三菱ケミカルホールデイング スグループ内でも、三菱化学㈱、三菱レイヨン㈱、三菱樹脂㈱が統合された ケミカル新社が 2017 年(来年)4 月にスタートするというように、急激なス ピードで変化してきている。 一方、物流業界に目を向けると、少量多品種・多業種にわたる商品を一般 消費者に届ける物流業務(いわゆる B to C ビジネス)は盛況となっている反 面、長距離ドライバーや船員が不足する中、危険物や重量物、長尺物のよう な輸送し難いものの物流が嫌われる場面が増えるとともに、そのような危険 物輸送に関するリスク管理もこれまで以上に重要なポイントになってきてい る。 もちろん、我々が主に対象とするこのような化学品が、原料等として使用 され、変化した後、最終的にいろいろな形で社会に役に立っている訳であり、 これら化学品を、安全・安定・確実に顧客に届けるという仕事を通して、荷 主様、顧客、そして地域や社会に貢献することが当社の進むべき道であり、 「MCLC APTSIS 20」はこの考え方をベースに置いている。 さて、私は、安全 QA(Quality Assurance)、コンプライアンスは企業存続 の大前提であると常々申し上げてきた。慣れた作業であっても、慢心せずに、 一人ひとりが緊張感を持ち、互いに注意し合って、協力し合って、助け合っ て、”三菱化学物流”という組織での安全 QA の文化を築き上げることができ れば、必ずや重大トラブルはゼロに向かっていくと確信している。 皆さんの心の中にある、”バカの壁”を破り、何事にも積極的に確認し、 “対話、教育・伝承、Know-Why、三現主義”を心がけ、緊張感を持って、日々 新たな気持ち”日新”で安全と改善を積み重ねていこう。 一方、昨年は名だたる大企業による重大なコンプライアンス違反が多発し た。これらの事例を他山の石として自らの仕事を省みて、見落としや問題が ないか、確認を行っていこう。特に、荷主様、協力会社様あるいは社内の他 部門との接点業務については、それぞれが情報の共有化、価値観の共有化を 図り、役割分担を明確にしていきたいと考える。 ところで、本年は、当社の前身の1つである洞海産業㈱発足から数えて 60 周年、加えて現在の三菱化学物流㈱となってから 20 周年となる。また、グル ープ会社に目を向けるとインドネシアの PT. Lintas Buana Kasei 社が発足か ら 20 周年を迎えることになり、当社グループにとって、今年、2016 年は記念 すべき年と言える。 次なる 10 年で当社そして皆さんが大きく成長するために、これまで以上に、 情報を共有化し、価値観を共有し、想いを共有し、各人が内なる炎に火をつ けて、打ち込め魂仕事の上に、で明るく楽しく元気に 1 日 1 日を積み重ねて いこう。 私は、出張等がなく本社で勤務している日には、今年も、社内を回って皆 さんと挨拶を交わし、またそれ以上に話しかけていきたいと思っているので、 互いに目線を合わせて挨拶していこう。本年もよろしくお願いします。