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【【物流AIシリーズ】EAmazon、86億円超を投資し日本のEC物流を革新

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目次

  1. AI・自動化技術と新配送拠点が拓く迅速配送と働き方の未来
  2. 配送ネットワークの抜本的強化
  3. EC物流を革新するAI・自動化技術
  4. 働き方の変革と人材への投資
  5. まとめ

AI・自動化技術と新配送拠点が拓く迅速配送と働き方の未来

近年、EC市場の拡大に伴い、お客様の配送に対する期待はますます高まっています。EC物流で一目おかれているAmazonは、このようなニーズに応えるため、迅速な配送の強化と、それを支えるデリバリーステーション(DS)への大規模な投資、そして最先端のAI・自動化技術の導入を進めています。この取り組みは、EC物流のあり方を大きく変革する可能性を秘めています。

配送ネットワークの抜本的強化

Amazonは、お客様により便利にお買い物をしていただくため、迅速な配送を実現する新たな施策を発表しました。具体的には、日本全国に新たに6か所のDSを開設し、さらに商品の保管・梱包を担う物流拠点であるフルフィルメントセンター(FC)の一部機能とDSの機能を兼ね備え、当日配送を提供する新しい拠点を16か所で展開します。新設されるDSのうち、石川県では初めての開設となります。
これらの拠点強化により、配送オプションも大幅に拡充されます。夜間にご注文いただいた商品を翌朝に受け取ることができる配送オプションは、2025年中に全国に順次拡大される予定です。また、一部地域では午後1時頃までのご注文であれば当日の夜間に商品をお届けする配送オプションも拡大されます。関東近郊で展開されている「エクスプレスマート」では、食品・飲料・日用品など数万点の商品を最短6時間で配送しており、新拠点の開設により、より多くのお客様が当日配送サービスを利用できるようになります。
このような配送ネットワークの強化には、日本で6000万USドル(約86億円)以上が投資されます。この投資は、DSの業務をより安全で容易にする技術開発に充てられます。

EC物流を革新するAI・自動化技術

Amazonは、お客様への配送管理プロセス・宅配を変革するため、さまざまな技術や自動化ソリューションに投資しています。これにより、働く人にとって人間工学に基づいた作業環境を創出し、より迅速な配送とオペレーションコストの削減を目指しています。日本で導入されている、または世界でテストされている主要なイノベーションは以下の通りです。

Auto Divert to Aisle (ADTA)

作業者に人間工学に基づいた高さで荷物を渡す技術で、すでに日本でも導入されています。

Single Lane Auto Divert to Finger

コンベヤーベルト上の梱包された商品の流れを自動的に管理し、必要な場所に送ることで、手動での振り分け作業を不要にします。

Robotics Labeler System (RLS)

梱包された商品へのラベル貼付を自動化し、デリバリーステーションでの手作業を削減します。

Robotics Unloader for Unwieldy Shipments (RUFUS)

真空ロボットが、より重い商品の積み下ろしを担います。

Matrix

梱包された商品の仕分けにおいて最適な経路を決定するために、日本とヨーロッパでテスト中の技術です。これにより、作業者が荷物を手で押したり、伸ばしたり、手動で取り扱う必要性を最小限に抑え、効率的で人間工学に基づいた作業環境が創出されます。
これらの技術は、職場の安全性とアクセシビリティを向上させるというAmazonのコミットメントを強調するものです

働き方の変革と人材への投資

新技術の導入は、Amazonで働く人々のスキルアップにも繋がっています。Amazonは、包括的な研修プログラムと成長の機会を提供することで、従業員が最先端技術と共に働きながらキャリアを発展させられるよう支援しています。2024年だけでも、日本のデリバリーステーションネットワークで約4000人の従業員が、自動化技術やAIを活用したイノベーションの運用に関する新しいスキルを習得しました。世界全体では、70万人以上のAmazonの従業員が新しい需要の高いスキルを習得し、より安全で高度なスキルを必要とする将来に備えています

まとめ

Amazonジャパン合同会社の島谷恒平 ジャパン オペレーション代表は、「Amazonは、お客様にお求めやすい価格で幅広い商品と利便性の高いお買い物体験を提供するために、より商品を迅速にお届けできるよう取り組んでいます。今回の配送拠点の強化、新技術の開発・導入により、お客様の生活をさらに豊かで便利なものへと変革できると考えています」と述べています。
このように、Amazonは配送拠点の増強と最先端のAI・自動化技術、そして人材への投資を通じて、お客様の利便性向上と持続可能なEC物流の実現を目指しています。これは、EC市場の未来を形作る上で重要な一歩となるでしょう

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