日本海事協会/伊藤忠商事、日本シップヤード、三井E&Sマシナリー、川崎汽船、NSユナイテッド海運共同開発によるアンモニア燃料船に関わる基本設計承認(AiP)を発行 物流全般 2023.06.17 伊藤忠商事、日本シップヤード、三井E&Sマシナリー、川崎汽船、NSユナイテッド海運共同開発によるアンモニア燃料船に関わる基本設計承認(AiP)を発行 2022年11月28日 一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、伊藤忠商事株式会社、日本シップヤード株式会社、株式会社三井E&Sマシナリー、川崎汽船株式会社、およびNSユナイテッド海運株式会社が共同開発したアンモニア燃料船(載貨重量トン20万トン級大型ばら積み船)に対し、基本設計承認(AiP)を発行しました。 燃焼時にCO2を排出しないアンモニアは、船舶の脱炭素燃料として活用が期待される一方、人体への毒性や材料に対する腐食性が指摘されており、適切な安全対策が講じられる必要があります。本会は、アンモニア燃料によるゼロエミッション船舶に向けたプロジェクトに安全性評価の観点から関与し、また、必要な基準として、アンモニア燃料船に関わる船舶、船員及び環境に与えるリスクを最小化するための設備、制御及び安全装置等に関する要件等を規定した「代替燃料船ガイドライン」を発行しています。 本会は、伊藤忠商事、日本シップヤード、三井E&Sマシナリー、川崎汽船、およびNSユナイテッド海運が共同開発した設計に対し、代替燃料船ガイドラインC部に基づく審査に加え、HAZID(Hazard Identification Study)を通じたリスク評価を検証し、所定の要件への適合を確認したことからAiPを発行しました。 本会は、2026年を目途に本船の竣工・社会実装開始を目指す5社の取り組みを認証機関として引き続き支援するとともに、協業により得られた知見を通じ、アンモニア燃料船に関わる適切な基準提供に努めてまいります。 以上 AiP証書授与式左から伊藤忠商事株式会社 代表取締役 専務執行役員 都梅博之様株式会社三井E&Sマシナリー 代表取締役社長 田中一郎様一般財団法人日本海事協会 常務理事 菅勇人日本シップヤード株式会社 代表取締役副社長 檜垣清志様川崎汽船株式会社 常務執行役員 田口雅俊様NSユナイテッド海運株式会社 取締役・常務執行役員 藤田透様 基本設計承認(Approval in Principle: AiP)について:設計初期の段階あるいは特定の実装対象船舶が決定する前の段階で、国際条約や船級規則など既存の規制に基づき、設計を審査し、要件への適合の証明として発行する。後工程における規制面の手戻りの防止や、船級登録時の審査時間の短縮に繋がるとともに、設計状況の対外的なアピールの技術的根拠として活用することが可能となる。