NEWS

物流ニュース

日本貨物鉄道/3300万円の経常損失を計上(2023年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結))

決算短信 2023.06.17

2023年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
単位・百万円  

            売上高   営業利益 経常利益 当期純利益

2023年3月期第1四半期 45,043 △1.4  102 141.7  △33 -  205 -
2022年3月期第1四半期 45,699 3.4   42 -    △55 -  △132 -
(注)包括利益 2023年3月期第1四半期 218百万円 (-%) 2022年3月期第1四半期 △59百万円 (-%)

(略)

1.当四半期決算に関する定性的情報
(1)経営成績に関する定性的情報
 当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込む経済活動の回復を図るべく、政府主導による行動制限の緩和等の経済対策が実行されておりますが、ウクライナ情勢の深刻化に起因する原油価格や資源価格の上昇や半導体の供給不足による生産活動の停滞など経済情勢は依然として不透明な状況です。
こうした状況の中、当社グループにおいては「JR貨物グループ長期ビジョン2030」や「JR貨物グループ中期経営計画2023」のもと、鉄道ロジスティクス事業では貨物鉄道事業の役割発揮とさらなる収益性の向上、総合物流企業グループへの進化、不動産事業では利益拡大等の取組みを進めました。
 この結果、当第1四半期連結累計期間の営業収益は前年同期比1.4%減の450億円、営業利益は前年同期比141.7%増の1億円、経常損失は0億円(前年同期は経常損失0億円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2億円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失1億円)となりました。

ⅰ)鉄道ロジスティクス事業
 鉄道事業を中心とする当社グループは、「安全は鉄道事業の存立基盤である」との認識のもと、鉄道輸送の商品力強化や信頼性向上に取り組むとともに、収支改善に向けた取組みの継続・強化を実施しております。
 しかしながら、2021年12月28日に発生した山陽線瀬野駅~八本松駅間における貨物列車の脱線事故により同線を運行する列車に運休や大幅な遅延等が発生し、お客様をはじめ、関係する方々に多大なご迷惑をおかけしたことを改めてお詫び申し上げます。この事故に基づく保安監査において、4月28日に国土交通省より改善指示を受けており、この指示に対し当社としましては、「利用運送事業者が偏積でないことを保証する仕組みづくり」、「偏積でないことを当社が確認する仕組みづくり」、及び「列車防護および転動防止の取扱いの確実な実施」の改善措置を講じ、5月31日に国土交通省へ報告しているところです。今回の脱線事故を極めて重大な事故と受け止め、改善措置を着実に実行するとともに、利用運送事業者等、貨物鉄道輸送に関わる事業者とさらなる連携を図り、安全管理体制の強化に取組み、輸送の安全確保に万全を期してまいります。
 輸送サービスにおいては、2022年3月で設定した関東~関西間のフォワーダー(利用運送事業者)向けの新しいブロックトレイン「フォワーダーズブロックトレイン」を、3月14日より運行開始しました。これら輸送サービスの提供により当社グループは、貨物鉄道の優れた環境特性や労働生産性を活かし、「JR貨物グループ長期ビジョン2030」で掲げた「物流生産性の向上」「グリーン社会の実現」という価値の提供に取組んでまいります。
 当第1四半期連結累計期間における輸送量につきまして、コンテナは新型コロナウイルス感染症に伴う需要低迷等を受け、積合せ貨物、家電・情報機器を除く品目で前年を下回りました。品目別では半導体不足及び海外からの部品調達難により各社が生産調整を行った結果、自動車部品が減送となったほか、農産品・青果物は、玉葱が前年夏の干ばつによる作柄不良、九州地区では流通量減に伴い長距離輸送の需要が減少したことにより低調に推移しました。一方、積合せ貨物は、2021年10月からのブロックトレイン運転開始等により増送となったほか、家電・情報機器は、エアコンの需要回復や一部顧客のモーダルシフトの推進等により前年を上回りました。この結果、コンテナ全体では前年比95.7%となりました。車扱は、石油が新型コロナウイルス感染症の影響緩和によりガソリン需要が増えたことから前年を上回り、車扱全体では前年比101.7%となりました。コンテナ・車扱の輸送量合計では前年比97.2%となりました。
 経費面では、安全の確立、安定輸送の確保、輸送品質の維持等の事業継続に必要な経費は着実に執行しつつ、会社の持続的成長に向けて、維持・更新投資に加え、成長・戦略投資も計画通りに進めました。同時に収入減に伴うオペレーションコストの削減に取り組むほか、ウクライナ情勢の長期化に伴う原油高騰や物価高騰に起因するコスト増を受け不要不急の工事・施策の精査を行うなど、さらなる経費圧縮に努めました。
 この結果、当第1四半期連結累計期間の営業収益は前年同期比1.7%減の403億円、営業損失は26億円(前年同期は営業損失26億円)となりました。

ⅱ)不動産事業
 不動産事業では、賃貸マンション事業で2022年2月に賃貸開始したフレシア経堂が順調に稼働しているほか、温浴事業がコロナ禍の影響で実施していた時短営業を通常営業に戻したことにより増収となりました。
 この結果、当第1四半期連結累計期間の営業収益は前年同期比0.1%増の50億円、営業利益は前年同期比0.2%増の25億円となりました。

ⅲ)その他
 その他では、リース料収入の増により営業収益は前年同期比8.1%増の10億円となりましたが、利益率の高いリース満了品の売却が減少したことにより営業利益は前年同期比36.1%減の0億円となりました。

(略)

Translate »