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川崎近海汽船/売上高は前年比18%増、経常利益は大幅増(2022年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結))

決算短信 2023.06.17

2022年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
単位・百万円  

       売上高    営業利益  経常利益   当期純利益

2022年3月期 43,746 18.0   3,418 745.4  3,433 1,728.4  2,877 -
2021年3月期 37,059 △16.4  404 △78.9  187 △90.2   △112 -
(注) 包括利益 2022年3月期 2,650 百万円 ( -%) 2021年3月期 △53 百万円 ( -%)

(略)

(1)当期の経営成績の概況
当連結会計年度(2021年4月1日から2022年3月31日まで)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が残る中、ウクライナ情勢等による原材料価格の上昇や急激な為替相場の変動もあり、依然として厳しい状況が続きました。
海運業界を取り巻く環境は、燃料油価格の高騰が続いたことに加え、新型コロナウイルス感染症により依然として人の移動が制限された影響が残るなどの不安定要素はありましたが、外航海運では好調な市況が続き、内航海運では荷動きが堅調に推移したことにより、総じて好調な経営環境になりました。
こうした情勢下、当社グループの当連結会計年度の売上高は、437億46百万円となり前年同期に比べて18.0%の増収となりました。近海部門での収支改善などにより、営業利益は34億18百万円となり前年同期に比べて745.4%の増益、経常利益は34億33百万円となり前年同期に比べて1,728.4%の増益となりました。
また、2月の宮古(八戸)/室蘭航路休止に伴い、フェリー1隻を売船したことにより、固定資産売却益を計上し、親会社株主に帰属する当期純損益は前期1億12百万円の損失に対して28億77百万円の利益となりました。
事業のセグメント別業績概況は次のとおりです。

<セグメント別 売上高/営業損益>(略)

「近海部門」
近海船において、鋼材輸送では、アジア域内における鉄鋼需要は概ね順調に推移したものの、当期の輸送量は前期を下回りました。木材輸送では、日本向けの合板需要はコロナ前の水準となりましたが、当社では効率的な配船のために隻数を調整したことにより、当期の輸送量は前期を下回りました。バイオマス発電用燃料では需要増により、当期の輸送量は前期を上回りました。

バルク輸送では、主力貨物であるロシア炭は、積地のロシアにおける滞船の影響をうけたことや、中国での需要増により日本向け輸送量が減少したことなどから、当期の輸送量は前期を下回りました。
この結果、同部門全体では貨物輸送量は前期を下回る輸送量となりましたが、好調な市況が続いており、運賃収入や貸船料が増加したことから、売上高は前期に比べて38.4%増収の131億39百万円となりました。これに伴い、営業損益は、市況が好調な中、前期に投入した新造船の効果もあり、前期2億91百万円の損失に対して当期は19億7百万円の利益となりました。

「内航部門」
フェリー輸送では、宮古(八戸)/室蘭航路は定期貨物の定着が進まず、コロナ禍により旅客の低迷が続いたことなどにより、2022年2月1日をもって同航路を休止いたしました。一方で、八戸/苫小牧航路はコロナ禍におけるeコマース市場の拡大などにより荷動きが増え、トラック輸送量は前期を上回りました。また、旅客と乗用車の輸送量も前期を上回りました。この結果、フェリー輸送全体では、当期の輸送量は前期を上回りました。定期船輸送では、製紙関連貨物が減少するなか、木材製品・食品貨物などの取り込みを図り、当期の輸送量は前期を上回りました。不定期船輸送では、石灰石・石炭の各専用船は安定した稼働となり、一般貨物船ではウッドショックによる国産材の需要増により当期の輸送量は前期を上回りました。
この結果、同部門全体では売上高は前期に比べて11.6%増収の291億60百万円となりました。営業損益は、燃料油価格激変緩和対策事業により燃料油価格の上昇が抑制されたことや、2022年2月1日での宮古(八戸)/室蘭航路の休止による効果などにより、前期に比べて71.8%増益の19億62百万円の利益となりました。

「OSV部門」
OSV部門は、連結子会社である株式会社オフショア・オペレーションが事業遂行を担っており、同社は主に海洋調査業務及びサプライ業務等に加え、サルベージ業務などに従事しております。また、6月には洋上風力発電の支援船事業を推進するため、川崎汽船株式会社と合弁でケイライン・ウインド・サービス株式会社を設立し、情報収集等の活動を行いました。
当期は海洋調査業務については減少したものの、サプライ業務やサルベージ作業が増加したことにより稼働率が増加し、同部門の売上高は前期から1.5%増収の14億43百万円となりました。営業損益は、新造船の竣工により償却費が増加したことなどにより、前期に比べて0.9%減益の4億52百万円の損失となりました。

(略)

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