日本海事協会/GSCによるアンモニアReady-LNG燃料パナマックスバルクキャリアに関わる基本設計承認(AiP)を発行 物流全般 2023.06.17 標題: GSCによるアンモニアReady-LNG燃料パナマックスバルクキャリアに関わる基本設計承認(AiP)を発行 2022年4月21日 一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、一般財団法人次世代環境船舶開発センター(GSC)が開発したアンモニアReady-LNG燃料パナマックスバルクキャリアに関わる基本設計承認(AiP)を発行しました。 燃焼時にCO2を排出しないアンモニアは、船舶の脱炭素燃料として活用が期待されています。一方、人体への毒性や材料に対する腐食性を有するアンモニアには適切な安全確保措置が講じられる必要があり、本会も必要な基準の策定や認証に取り組んできました。 2021年に、アンモニア燃料船に関わる船舶、船員及び環境に与えるリスクを最小化するための設備、制御及び安全装置等に関する要件を規定した「代替燃料船ガイドライン」を公開、2022年1月には、GSCによるアンモニア燃料パナマックスバルクキャリアの設計に対し、AiPを発行しています。 この度、GSCが新たに開発した設計は、LNG燃料化により当面の低炭素化に対応しつつ、将来のゼロエミッション化に対しては、アンモニア燃料への転換またはカーボンニュートラルメタンの利用の両方のシナリオに対応可能となっています。将来が不透明なトランジション期において、新燃料の普及動向等に応じて柔軟かつ効率的な対応が可能なソリューションとして開発されました。 本会は、LNG燃料船としてIGFコードを取り入れた鋼船規則「GF編」、また、アンモニア燃料Readyに関しては、本会「代替燃料船ガイドライン」附属書1に定めるConcept Designカテゴリーとして、本設計に対する審査を行いました。LNG燃料船及び将来のアンモニア燃料船としての、所定の要件への適合を確認したことから、アンモニアReady-LNG燃料船として、この度AiPを発行しました。 本会は、今後も脱炭素化に向けた先進的な取り組みに積極的に参画してまいります。また、フロントランナーとの協業により得られた知見を規則やガイドラインに取り入れることで業界全体の脱炭素化を支援してまいります。 以上 AiP手交式の様子(Sea Japan 2022 ClassNKブースにおいて)右:一般財団法人次世代環境船舶開発センター 理事長 三島愼次郎様左:一般財団法人日本海事協会 会長 坂下広朗 イメージ画像(提供:次世代環境船舶開発センター) 基本設計承認(Approval in Principle: AiP)について:設計初期の段階あるいは特定の実装対象船舶が決定する前の段階で、国際条約や船級規則など既存の規制に基づき、設計を審査し、要件への適合の証明として発行する。後工程における規制面の手戻りの防止や、船級登録時の審査時間の短縮に繋がるとともに、設計状況の対外的なアピールの技術的根拠として活用することが可能となる。 一般財団法人次世代環境船舶開発センタープレスリリース:https://pdcgs.or.jp/news/218.html