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商船三井/スペースマネジメント自動化実証実験成功により顧客満足度向上と環境負荷低減へのアプローチを加速

物流システム 2023.06.17

自動車船業務DX推進プロジェクト「数理最適化」活用第3弾!
~スペースマネジメント自動化実証実験成功により、顧客満足度向上と環境負荷低減へのアプローチを加速~

2022年03月24日

株式会社商船三井(代表取締役社長:橋本剛、本社:東京都港区、以下「当社」)とグループ会社の商船三井システムズ株式会社(代表取締役社長:吉田毅、本社:東京都港区)は、2019年より研究を行ってきた数理最適化(註1)を活用した自動車船のスペースマネジメント(運航船各船へのブッキングの割り当てとそれに伴う航海計画の策定、図1)の自動化実証実験に成功しました。

(図1)今回の対応範囲

自動車船オペレーターとしてお客様の海上輸送ニーズ・物流要件にお応えするには、本船のスペースを最大限に活用することはもちろん、多様な車種構成や積み揚げ港の組み合わせ、積み港および揚げ港到着スケジュールに関するご要望などの諸条件を考慮しつつ、安全輸送を絶対条件としながら無駄のないルートでの航海スケジュール策定を複数隻同時進行で行うことが求められます。このためには熟練担当者によるパズルのような検討が必要ですが、今回開発したアルゴリズムを活用することで、従来の約3倍のパターンの計画候補を同時検討することができるようになり、より最適な航海スケジュールでの貨物輸送が可能となります。

当社では、大阪大学大学院情報科学研究科の梅谷俊治教授(註2)の協力のもと、2021年より「配船計画(註3)」と「貨物積み付け計画(註4)」の支援システムの運用を開始しています。この2つの工程を橋渡しする「運航船各船のスペースマネジメント」においても数理最適化活用を実現することで、自動車船業務全体での意思決定をスピードアップし、これまで以上にお客様のご要望に添った細やかな輸送サービスの提供と、運航船各船のスペースの効率的活用および運航効率の改善による温室効果ガス排出量削減を加速していきます。

当社グループは、デジタルトランスフォーメーション(DX)により輸送サービスの品質向上を図り、物流のビジネスパートナーとしてお客様に選ばれる企業グループを目指します。

(註1) 数理最適化
AIの基盤技術の一つである数理最適化は意思決定・問題解決のための一つの手段で、与えられた制約条件の下で目的関数を最小(もしくは最大)にする解を求める。資産運用、配送計画、電力運用、スケジューリングなど幅広い分野で活用されている。

(註2) 梅谷俊治数理最適化寄附講座教授
2003年に京都大学で情報学博士号を取得、2008年より大阪大学大学院情報科学研究科、現在 数理最適化寄附講座教授。専門は組合せ最適化であり、実世界から収集された大規模データに基づく大規模かつ多様な組合せ最適化問題に対して実用的な解を効率的に求めるアルゴリズムの開発に従事している。また、産学連携を通じて、数理最適化を活用した現実問題の解決に積極的に取り組んでいる。

(註3) 2021年5月28日プレスリリース『自動車船の配船計画支援システムの運用を開始しDXを加速』参照。

(註4) 2021年9月21日プレスリリース『自動車船業務DX推進プロジェクト「数理最適化」活用第2弾!~貨物積み付け計画作成の効率化により、お客様満足度の向上と環境負荷の低減を実現~』参照。


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