共栄タンカー/売上高は前年比4%増、経常利益は前年比71・2%減(2022年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)) 決算短信 2023.06.17 2022年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)単位・百万円 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 2022年3月期第3四半期 8,990 4.0 367 △41.8 70 △71.2 939 504.52021年3月期第3四半期 8,642 △3.2 631 △46.2 246 △67.8 155 △70.4(注)包括利益 2022年3月期第3四半期 1,078百万円 (-%) 2021年3月期第3四半期 △131百万円 (-%) (略) (1)経営成績に関する説明当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、オミクロン株の動向や資源高によるコスト増加の懸念はあるものの、部品・原材料の供給不足緩和や緊急事態宣言解除後の個人消費持ち直しを背景に景気は緩やかに回復の動きを見せています。海外経済は、米国では、感染再拡大によりペースは鈍化したものの堅調な消費や設備投資により依然高水準での成長が見込まれており、中国も、夏場に景気減速をもたらした電力不足や投資抑制策の緩和によって景気は再び持ち直しています。海運市況は、大型原油船(VLCC)の用船市況につきましては、ワクチン接種の増加により中国や米国、欧州などを中心に経済活動の正常化が進み、第1四半期に一時的に原油需要の回復の兆しが見えましたが、その後もコロナ禍による原油需要の低迷は続いており、OPECプラスの協調減産も段階的に緩和されているものの、原油供給量が絞られた状態が続きました。そのような状況下、既存隻数が800隻を超え、また解撤数が少ないため、船腹需給は引き続き緩んでおり、市況は第3四半期まで低迷を続けました。石油製品船(LR2やMR)も、コロナ禍の影響でジェット燃料を始めとする石油製品需要の低下が続き、船腹過剰も深刻化しており、VLCCと同様、市況は低迷しました。大型LPG船(VLGC)の用船市況は、期初には米国出しの輸送需要の減少や春の不需要期による荷動きの減少により下落しましたが、その後は中国向けの化学品原料としての需要やインドも含めた民生需要が底堅く、コロナ感染拡大の影響を大きく受けることなく堅調に推移しました。また、パナマ運河の滞船も船腹需給を引き締め、全般的に好調な市況展開となりました。ばら積船につきましては、中国の経済活動の再開や、鉄鉱石価格の上昇、北米や南米からの穀物輸送が活発となったことに加え、コロナウイルスの影響により船員交代に時間がかかるなど、滞船の長期化も市況上昇の追い風となり、好調な市況展開となりました。第3四半期に入りますと、中国が冬季北京五輪に向けて環境政策を優先させ、粗鋼生産を始めとした経済活動を縮小させたことや、長期化していた中国主要港での滞船も改善が見られた影響で市況は軟化しましたが、コスト割れの水準までには至らず比較的堅調な市況展開となりました。こうした経営環境の中、当社グループは大型タンカーを中心とする長期貸船契約を主体に安定した経営を目指しており、前期11月にVLCC”TENZAN”、当期9月にはVLCC”TOKIWA”が竣工致しました。その一方で、当期8月及び9月に石油製品船2隻を売却するなど、船隊構成の整備・拡充に取り組んでまいりました。また、各船の運航効率の向上と諸経費の節減にも全社を挙げて努めた結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は以下のとおりとなりました。海運業収益は、石油製品船2隻の売却がありましたが、前述の通り前期と当期でVLCCを1隻ずつ取得したことなどにより、89億9千万円(前年同四半期比3億4千8百万円増)となりました。営業利益は海運業収益の増加はありましたが、船舶の取得により海運業費用が増加したことなどにより、3億6千7百万円(前年同四半期比2億6千4百万円減)、経常利益は7千万円(前年同四半期比1億7千5百万円減)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は特別利益に石油製品船2隻の売却益12億7千9百万円、及び当該2隻の次回入渠に向けて引き当てていた特別修繕引当金を売却に伴って取り崩した利益1億2千7百万円を計上したことから、9億3千9百万円(前年同四半期比7億8千3百万円増)となりました。 (略)