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兵機海運/経常利益は前年比34・2%減(2021年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結))

決算短信 2023.06.17

2021年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
単位・百万円  

       売上高    営業利益  経常利益  当期純利益

2021年3月期 13,001 △7.0  186 △31.6  209 △34.2  324 100.2

2020年3月期 13,982 △2.8  272 △39.1  318 △34.9  161 △55.2

(注)包括利益 2021年3月期  604百万円 (―%) 2020年3月期  27百万円 (△92.6%)

(略)

(1)当期の経営成績の概況

当連結会計年度におけるわが国経済は、期初より大変厳しい状況が想定され、コロナ・ショック対応に終始した1 年となりました。海外に目を向ければいち早く回復したとされる中国経済をはじめ、米国の景気が年末に向けて持ち 直したことが転換期となりました。これに円安基調が相まって、期末には輸出需要を中心に景況感が上向くように見 られましたが、設備投資も大きく後退し、雇用や家計環境も未だ閉塞感が漂っており、景気の実勢はコロナ禍以前の ピークには遠く及ばない状況で推移いたしました。 このような状況下におきまして、当社グループの活動は公共の福祉たる運送事業であることを認識し、輸送を止 めないことを使命として、各事業所や船舶において社内指針を設け、適切な防疫体制を敷き、「堅実な兵機」との信 頼を得るべく、事業展開を進めてまいりました。 海運事業では、先の旅客船での集団感染を教訓に、運航に支障をきたさない様、全ての乗組員の安全と感染防止 に徹底した衛生管理を実施し、停船休業させることなく運航が出来ました。一方で、太宗貨物やプラント設備の出荷 状況が総じて低調となり、両事業の展開は厳しい結果となりました。 港運・倉庫事業では、生活がコロナ禍で変化したこともあり、物流需要にも大きな変化が見られました。折しも 神戸地区の新倉庫を新たな営業の核として展開をした時期と重なり、両事業で時流のニーズを取り込むことができま した。一方、米中の景気回復はコンテナ輸送の世界的な停滞を招き、輸出計画が見直しされるなど、港運事業では大 変厳しいものとなりました。 これらの結果、当連結会計年度の実績は、次のとおりとなりました。 当期は取扱輸送量3,333千トン(前期比258千トン減 92.8%)と落ち込み、売上高も13,001百万円(前期比981百 万円減 93.0%)と減収になりました。また、輸送ロットの縮小化などで収益性が落ちたこともあり、経常利益は 209百万円(前期比109百万円減 65.8%)と厳しい展開となりました。一方で、新倉庫の稼働により旧倉庫となった 設備資産を売却し特別利益を計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は324百万円(前期比162百万円増 200.2%)と大幅な増益となりました。 当連結会計年度におけるセグメントの営業状況は次のとおりです。

① 海運事業

(イ)内航事業・・・・・内航事業の太宗貨物である鉄鋼は国際的な需給バランスの影響を受け、国内需要の回 復も鈍いものとなり、総じて大変厳しい状況で推移しました。この対応として、係船措置等を講じる一方、運航 効率化、安全運航を目指した船舶再編や新鋭社船の建造を行う等、将来に向けた船団の再構築を進めました。結 果としまして、売上高は5,611百万円(前期比821百万円減 87.2%)と減収になりました。運航経費の見直しや 管理経費の節減を図りましたが、取扱高減少の影響が大きく、営業利益は115百万円(前期比55百万円減 67.4%)と減益になりました。

(ロ)外航事業・・・・・コロナ禍による世界経済の停滞を受け、ロシア向け航路の輸送需要は足取りが重い中 で推移しました。一方で、コスト軽減を目的に、社船を売却しリース運航に変更する等の対応を行いました。ま た期中より海外船社と業務提携を進め、相互に営業や配船を補完する体制を構築し、新たな商圏獲得に取り組み ました。結果としまして、取扱量の減少や輸送ロットの縮小が影響し、売上高は1,195百万円(前期比501百万円 減 70.5%)と減収になりました。社船コスト見直しや管理コスト節減に努めましたが、輸送量の減少が大きく 響き、営業利益は15百万円(前期比22百万円減 40.7%)と減益になりました。

② 港運・倉庫事業

(イ)港運事業・・・・・コロナ禍で消費経済や生活習慣が一変し、物資の需給関係に大きな変化が見られまし た。一般製品から素材物資まで輸入貨物の流通全般に大きな影を落とす一方、巣ごもり生活や食品小売業に通じ る輸入品等では大きな伸びが見られました。輸出は円安基調で追い風に乗るものの秋口からのコンテナ不足と海 上運賃高騰が物流停滞を招き、総じて厳しい展開で推移いたしました。結果としまして、世界的な貿易縮小の影 響を受け取扱量は落ちたものの、新規営業の効果が見られ、売上高は4,751百万円(前期比292百万円増 106.6%)と増収になりました。しかしながら、輸送原価の上昇や管理経費が増加し、営業損失は12百万円(前期 営業利益45百万円)と利益貢献には至りませんでした。

(ロ)倉庫事業・・・・・新たな事業展開としてスタートした兵庫埠頭物流センターでは、消毒や衛生分野に通 じる危険品や化成品を中心に取り扱い需要が高まり、業績拡大の原動力となりました。一方で、円安を追い風と する機械類等一般輸出貨物については、米中の景気急回復を背景に物流に急激な負荷が掛ったことから、コンテ ナ不足や海上運賃高騰を招き、景気回復に水を差すこととなりました。結果としまして、新倉庫の本格稼働が寄 与しコロナ禍のマイナス要因を払拭したことで、売上高は1,442百万円(前期比50百万円増 103.6%)と増収に なり、営業利益も67百万円(前期比50百万円増 404.8%)と大幅な増益となりました。

(略)

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