NEWS

物流ニュース

ファイズホールディングス/経常利益は前年比136・9%増(2021年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結))

決算短信 2023.06.17

2021年3月期  第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
単位・百万円  

            売上高   営業利益  経常利益 当期純利益

2021年3月期第3四半期 9,741 25.5  505 162.8  504 136.9  324 142.7

2020年3月期第3四半期 7,763 -   192 -    212 -   133 -

(注)包括利益 2021年3月期第3四半期 327百万円 (69.2%) 2020年3月期第3四半期 193百万円 (-%)

(略)

(1)経営成績に関する説明

当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、依然として収束の兆しが見えない新型コロナウイルス感染症 (以下「新型コロナ」という)拡大の影響で、冷え込んだ状態が続きました。「GOTOトラベル」や「GOTO イート」といった政府の景気浮揚策は一定の成果が見られたものの、昨秋以降、国内感染者数が増加に転じたこと を受けて、年明け早々には再び緊急事態宣言が発出されるなど予断の許さない状況が続いています。海外では一部 先進国において、感染防止のためのワクチン接種などがスタートしましたが、その効果が未知数なこともあり、グ ローバル経済が完全に回復するまでには長い時間を要すると見られています。 国内の物流市場も新型コロナによる不振が深刻化しています。トラック輸送分野では、企業間を行き来する貨物 の荷動きが回復せず、運賃水準は低位での推移を余儀なくされています。EC領域においてはコロナ禍でも「巣篭 もり消費」により、倉庫(物流センター)では入出荷量の増加、配送では宅配便の取扱個数の増加などが続いてい るものの、物流市場全体を押し上げるまでの大きなインパクトには至っていません。 このような厳しい経済・社会情勢の中、当社グループでは、主にEC(注1)ビジネスを手掛ける企業を対象に したサードパーティー・ロジスティクス(3PL)(注2)事業である「ECソリューションサービス事業」とし て、①物流センターの運営機能(業務)を提供する「オペレーションサービス」、②拠点間の幹線輸送や配車プラ ットフォーム機能の提供(利用運送)などを手掛ける「ロジスティクスサービス」、③ルート配送やラストワンマ イル配送などを担う「デリバリーサービス」の3つのサービスメニューを軸に事業拡大を図ってきました。 「オペレーションサービス」では、引き続き、大手ネット通販会社向け物流センターの運営受託を中心とした事 業を展開しました。全国各地で物流センターにおける新型コロナ感染者の発生が報道される中、ファイズオペレー ションズではスタッフの安全確保や入出荷オペレーションの安定継続を実現するための「『ソーシャル・ディスタ ンス』の確保を大前提とした新たな庫内オペレーション体制」の確立・運用に力を注いできました。その結果、ク ラスター発生など大きな障害に見舞われることもなく、「巣篭もり消費」で出荷ボリュームが拡大する中でも、高 い作業生産性を維持することができました。 また、新規プロジェクトとしてスタートした関東エリアでの大手流通業向け一括物流センターの運営業務も、コ ロナ禍でも安定稼働を続けることができました。 「オペレーションサービス」では、既存クライアントの出荷増や販促キャンペーン実施などを背景に、スタッフ 採用に積極的に取り組みました。労働力不足のため、売り手が優位だった採用市場は、新型コロナ以降、買い手市 場に転じています。こうした環境の変化もあって、広告出稿費など採用に掛かるコストを低く抑えながら、人員増 強を図ることができました。 「ロジスティクスサービス」では、配車プラットフォームサービス(T-Board)において、国内での輸送需要が 冷え込む中でも、利用登録事業者数(荷主および実運送会社)、成約件数ともに大きく伸ばすことができました。 EC領域をはじめ、食料品や生活関連商材など新型コロナの影響を受けにくい領域の輸送需要に焦点を当てた営業 活動を展開したことが奏功しました。 実運送では、EC関連貨物を対象にした拠点間輸送の受託件数が大幅に増加しました。また、2020年7月より中 央運輸が当社グループに新たに加わり、稼働トラック台数が増加しました。コスト面では、軽油・ガソリンの市場 価格の下落や、グループ全体での共同購入の推進などが運行経費の削減に寄与しました。 「デリバリーサービス」では、宅配便の集配代行業務での対象エリア拡大や、既存受託エリアでの増車対応など を推進しました。さらに、ラストワンマイル領域では、EC関連貨物の個人宅への配送や、百貨店の配達代行、フ ードデリバリー代行といった既存サービスを強化するとともに、当連結会計年度または翌連結会計年度での立ち上 げを視野に入れた新規受託案件の開拓などに取り組みました。 以上の結果、当第3四半期連結累計期間における経営成績は、売上高9,741,683千円(前年同四半期比25.5% 増)、営業利益505,165千円(前年同四半期比162.8%増)、経常利益504,292千円(前年同四半期比136.9%増)、親 会社株主に帰属する四半期純利益324,933千円(前年同四半期比142.7%増)となりました。 セグメント別の業績は、次のとおりであります。セグメントの売上高は外部顧客に対するものです。

ECソリューションサービス事業

「巣篭もり消費」拡大や販促キャンペーンなどによって、ネット通販会社向け物流センターの運営受託事業で は、入出荷量が大幅に増加しました。また、大手流通業向け一括物流センターの運営業務も堅調に推移しました。 輸配送事業では、配車プラットフォームサービスの取り扱い件数が伸長するとともに、ファイズトランスポート サービスや中央運輸といったグループ会社での実運送事業収入が拡大しました。 センター運営事業および輸配送事業の収入アップに取り組んだ結果、当セグメントの売上高は9,697,133千円 (前年同四半期比25.1%増)となりました。セグメント利益については、採用コストの抑制や運行経費の見直しな どコスト削減策を推進した一方、事業規模拡大に伴うグループ内での管理費用の負担増加により、セグメント利益 は545,667千円(前年同四半期比4.0%減)となりました。

また、ECソリューションサービス事業の各サービス別の売上は次のとおりであります。

① オペレーションサービス

「巣篭もり消費」拡大や販促キャンペーンなどによって、ネット通販会社向け物流センターの運営受託事業で は、入出荷量が大幅に増加しました。また、一括物流センターや配送デポといったEC以外のセンター運営事業も 安定的に推移しました。その結果、売上高は7,003,789千円(前年同四半期比23.2%増)となりました。 ② ロジスティクスサービス 国内全体の荷動き低迷が続く中、ECや食料品、生活関連商材などをターゲットにした営業活動を強化し、配車 プラットフォームサービスや実運送サービスにおける新たなクライアント確保に努めました。物流センター間で発 生する横持ち幹線輸送業務の新規開拓にも取り組みました。その結果、売上高は2,308,304千円(前年同四半期比 46.5%増)となりました。

③ デリバリーサービス

大手宅配便会社(日系および外資系)向けに提供する集配代行業務での投入車両数の増加や対象エリアの拡大を 進めました。贈答品の宅配やフードデリバリーといったラストワンマイル領域での事業拡大も図りました。その結 果、売上高は385,039千円(前年同四半期比21.5%減)となりました。

その他

その他サービスとしては、IT技術者の派遣や各種情報システムの開発、ウェブサイト制作といったシステムコン サルティングサービスを提供しました。また、当連結会計年度より本格化している人材紹介事業では、取り扱い実 績を伸長させることができました。その結果、売上高は44,549千円(前年同四半期比298.6%増)となりました。

(注1)ECとは、インターネットやコンピュータなど電子的な手段を介して行う商取引の総称。また、Webサイトな どを通じて企業が消費者に商品を販売するオンラインショップのこと (注2)サードパーティーロジスティクスとは、荷主が第三者であるロジスティクス業者に対し、物流業務全般を長 期間一括して委託すること

(略)

Translate »