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佐渡汽船/4億1800万円の経常損失を計上(2019年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結))

決算短信 2023.06.17

2019年12月期  決算短信〔日本基準〕(連結)
単位・百万円  

       売上高    営業利益 経常利益  四半期純利益

2019年12月期 11,477 △3.9  △308 -  △418 -  △769 -

2018年12月期 11,942 4.8   246 184.9  152 -   105 -

(注)包括利益 2019年12月期 △753百万円 (-%) 2018年12月期 117百万円 (-%)

(略)

(1) 当期の経営成績の概況

当期における我が国の経済は、政府の経済対策や金融政策等の効果を背景とした雇用・所得環境の改善傾向が続 く中、堅調な個人消費に支えられ全体としては緩やかな景気回復が続きました。しかしながら、消費税率の引き上 げや相次ぐ大型台風の襲来による自然災害の発生等が景気へ与える影響が懸念される状況もありました。また、海 外経済は、米中間の通商問題による中国景気減速の懸念や日韓問題の影響に対する懸念から先行きに慎重な姿勢が 見られました。 旅客船業界におきましては、地方における人口の減少、観光ニーズの多様化等により、旅客輸送人員は減少傾向 が続いております。また、燃料油価格の高騰、老朽船舶の代替えや海事産業に従事する人材の確保の課題など、引 き続き懸念材料が山積しております このような状況のもと当社は、①安全運航の徹底、②お客様を確実に増やしていく、③グループ会社の健全化に 努めるの3項目を重点課題とし、当期の輸送量目標を旅客輸送人員で1,530,000人、自動車航送換算台数は227,000 台、貨物輸送トン数を159,000トンと見込み、目標達成に向けて営業を強化し、積極的な事業を展開いたしまし た。そのような中、アクセス数の増加、インターネット予約の利便性向上や利用促進を図るために取り組んできた ホームページの全面リニューアルを3月に実施しました。 第1四半期(1月から3月まで)は、暖冬小雪のため荒天による欠航が例年と比較して少なく、旅客輸送人員及 び自動車航送換算台数は堅調に推移しました。また、燃料油価格変動調整金2ゾーンを適用(前年同期は1ゾーン を適用)したことにより、売上高は前年同期を上回りました。しかしながら、2019年3月9日、当社のジェットフ ォイル「ぎんが」が両津港に向けて航行中、海中浮流物と接触し、乗客80名超の方が負傷される事故が発生しまし た。 続く第2四半期(4月から6月まで)は、3月9日に発生したジェットフォイル「ぎんが」の事故による修繕の ため、当初、予定していたダイヤの変更(減便)を余儀なくされたため、ジェットフォイルの輸送人員は前年同期 を下回りました。また、5月1日をもって寺泊航路が廃止されました。そして、6月18日に山形県沖を震源とし震 度6強を観測した地震により、旅行キャンセルが発生する等、当社の輸送環境にとって厳しい状況が続きました。 一方、10連休となったゴールデンウィーク期間中は前年同期を大幅に上回る輸送量となったことにより、旅客輸送 人員、自動車航送換算台数は前年同期を上回りました。貨物輸送トン数については、前年同期と比較して大型の公 共工事、建設工事の減少に伴う鉄材等や、備蓄用米の輸送量の減少により、前年同期を大きく下回りました。 当社にとって最盛期となる第3四半期(7月から9月まで)は、ジェットフォイル「ぎんが」の事故による修繕 が完了し、7月19日から同船は営業航海を再開し通常の運航体制に復帰するなかで、ジェットフォイルの輸送人員 は前年同期を上回りました。しかし、輸送実績全体では、旅客輸送人員及び自動車航送換算台数、貨物輸送トン数 ともに前年同期を下回りました。 第4四半期(10月から12月まで)は、12月は暖冬のため荒天による欠航便数が減少しましたが、10月から11月は 台風等の影響により欠航便数が増加し、旅客輸送人員及び自動車航送換算台数ともに前年同期を下回りました。ま た、貨物輸送トン数も米等の輸送量の減少により前年同期を下回りました。 当期の旅客輸送人員は1,466,681人(前年同期比0.9%減、13,671人減)、自動車航送換算台数は222,254台(前 年同期比1.0%減、2,177台減)、貨物輸送トン数は149,582トン(前年同期比6.0%減、9,491トン減)となりまし た。 なお、航路別の旅客輸送人員及び自動車航送換算台数は以下のとおりです。 新潟航路は、カーフェリー輸送人員が832,923人(前年同期比0.2%増、1,713人増)、ジェットフォイル輸送人 員が508,972人(前年同期比1.3%減、6,554人減)、合計1,341,895人(前年同期比0.4%減、4,841人減)、自動車 航送換算台数は197,015台(前年同期比1.1%減、2,107台減)となりました。 直江津航路は、カーフェリー輸送人員は122,707人(前年同期比0.8%増、1,025人増)で前期を上回りました。 しかし、前期の高速カーフェリー「あかね」の推進器修理に伴い6月に設定したジェットフォイル輸送人員1,140 名を含めると、直江津航路の輸送人員は前年同期比0.1%の減、115人減となりました。自動車航送換算台数は 25,239台(前年同期比0.3%減、70台減)となりました。 5月1日をもって廃止となりました寺泊航路の輸送人員は、観光振興を目的に、7月から10月の間に新潟県、長 岡市ならびに佐渡市の支援を受けて寺泊港と小木港を結ぶ航路で6便実施されたジェットフォイルチャーター便の 実績2,079人で前年同期比80.7%減、8,715人減となりました。 以上の結果、当期の売上高は11,477,011千円(前年同期比3.9%減、465,402千円減)、営業損失は308,716千円 (前年同期は246,963千円の営業利益)、経常損失は418,764千円(前年同期は152,135千円の経常利益)、親会社 株主に帰属する当期純損失は769,623千円(前年同期は105,534千円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりま した。

セグメントごとの経営成績等は次のとおりであります。

(海運)

当連結会計年度においては、旅客、航送、貨物の主要3部門ともに輸送量が前年同期を下回ったこと、平成31 年3月9日に発生したジェットフォイル「ぎんが」の海中浮流物との接触事故により、同船の修繕期間中ジェッ トフォイルの利用が落ち込んだこと、その他海運業収益が減少したこと等により売上高は前年同期を下回りまし た。また、費用面においてもジェットフォイル「ぎんが」の事故の影響により、「ぎんが」を含めたジェットフ ォイルの修繕計画が変更となり修繕費が増加したことからセグメント損失となりました。 当連結会計年度の売上高は7,852,637千円(前年同期比5.2%減)、セグメント損失(営業損失)は345,503千円 (前年同期比は152,072千円のセグメント利益(営業利益))となりました。

(一般貨物自動車運送)

当連結会計年度においては、資材輸送の減少や消費税増税、暖冬の影響で季節商品の動きが鈍く運送収入が減 少したこと、整備収入やリース収入も減少したことから、売上高は前年同期を下回りました。 当連結会計年度の売上高は1,582,830千円(前年同期比3.0%減)、セグメント利益(営業利益)は3,616千円(前 年同期比89.0%減)となりました。 (売店・飲食) 当連結会計年度においては、両津港ターミナル内の売店拡張効果が通年で寄与したこと、新潟港ターミナル内 の他のテナント(食堂)が退去したことに伴い、売店、食堂部門ともに売上高は前年同期を上回りました。 当連結会計年度の売上高は1,080,764千円(前年同期比1.8%増)、セグメント利益(営業利益)は12,943千円 (前年同期比58.3%増)となりました。 (観光) 当連結会計年度においては、本年5月1日を以て寺泊~赤泊航路が廃止となったため、同航路を利用する旅行 商品の設定が本年度は無いこと、また、団体旅行の取扱い減少により売上高、セグメント利益ともに前年を下回 りました。 当連結会計年度の売上高は691,831千円(前年同期比4.8%減)、セグメント損失(営業損失)は12,235千円(前 年同期は2,228千円のセグメント損失(営業損失))となりました。

(不動産賃貸)

当連結会計年度においては、売上高は前年同期並みとなりましたが、前年及び本年の設備投資により減価償却 費が増加したことから、セグメント利益は前年同期を下回りました。 当連結会計年度の売上高は、112,624千円(前年同期比0.0%増)、セグメント利益は6,391千円(前年同期比 76.3%減)となりました。

(その他)

当連結会計年度においては、建物サービス業において修繕工事の受注増加により売上高は増加しました。しか しながら、修繕工事の受注増加に伴い業務委託料が増加したこと、従業員の制服新替え等により費用が増加した ことから、セグメント利益は前年同期を下回りました。 当連結会計年度の売上高は156,325千円(前年同期比24.8%増)、セグメント利益(営業利益)は614千円(前年 同期比75.4%減)となりました。

(略)

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