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日本貨物鉄道/2億800万円の純損失を計上(2019年3月期 決算短信(連結))

決算短信 2023.06.17

2019年3月期  決算短信(連結)
単位・百万円  

       売上高     営業利益   経常利益  当期純利益

2019年3月期 191,693 △1.5  5,818 △52.6  4,518 △56.8  △208 -

2018年3月期 194,561 2.3   12,264 △1.4  10,460 1.0   7,652 △41.0

(注)包括利益 2019年3月期 4,267百万円 (△49.0%) 2018年3月期 8,371百万円 (△40.0%)

(略)

(1)連結経営成績に関する定性的情報

当連結会計年度のわが国経済は、設備投資、生産の緩やかな増加、雇用情勢の改善等により緩やかな回復が続き ました。一方、相次いで発生した自然災害の発生が企業活動に深刻な影響をもたらしました。 当社グループにおいても、昨年7月に発生した「平成30年7月豪雨」の影響により山陽線一部区間が長期不通と なり、ご利用のお客様には多大なるご迷惑をおかけすることとなりましたが、山陽線全線開通後は多くのお客様に 鉄道利用を再開していただき、こうしたお客様からの信頼にお応えするためにも、より良いサービスの提供に努め るとともに、「JR貨物グループ中期経営計画2021」のもと、鉄道ロジスティクス事業の収支改善の継続、総合物 流企業グループへの進化、事業開発の利益拡大等の取組みを着実に進めました。 また、新たな視点からの経営改革として取り組んでいる「業務創造推進プロジェクト」では、業務の抜本的な見 直しに向けて、OA端末の刷新をはじめとする次世代ITインフラシステムの構築や車両修繕に係る業務の効率化を図 る車両管理システムの稼働など、生産性向上・効率化に資する取組みが具体化し、事業運営の大きな活力となりま した。 この結果、当連結会計年度は営業収益1,916億円(前年同期比-1.5%)、営業利益58億円(前年同期比- 52.6%)、経常利益45億円(前年同期比-56.8%)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は、「平成30 年7月豪雨」等の自然災害への対応に伴う費用、東京レールゲートWESTの開発に伴う撤去費等を特別損失に計上し たこと等により2億円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益76億円)となりました。

ⅰ)鉄道ロジスティクス事業

最大の事業基盤は「安全」であるとの認識のもと、鉄道輸送の商品力強化や信頼性向上に取り組みました。 安全面では、2017年12月に鹿児島線千早操車場構内で発生した当社社員の触車死亡事故の反省から、改めて、 安全最優先の意識浸透と行動徹底を図りました。 商品づくり・営業面では、人手不足や労働時間の規制強化等からモーダルシフトの流れが続く中、関西~東北 間での積合せ貨物向けの列車新設や輸送需要が強い九州向けの輸送力増強など、お客様のニーズを取り込んだ輸 送サービスの提供に努めました。また、良質なサービスを継続的に提供するため、昨年10月に基本運賃の改定を 行いました。こうした取組みにより、より効率的な鉄道貨物輸送を構築し、サービスの維持・発展に努めてまい ります。 また、総合物流サービスの展開に向けて、昨年6月には「物流企画グループ」を新設し、総合物流事業の実現 に向けた戦略・具体策等の策定に着手するなど、鉄道輸送を基軸とした総合物流企業グループという当社グルー プの将来ビジョンに向けた取組みを着実に進展させました 輸送面では、昨年6月以降、相次いで発生した自然災害の影響により多くの貨物列車の運休を余儀なくされ、 特に「平成30年7月豪雨」では山陽線の一部区間が100日間に亘り不通となり、広島・九州地区につながる鉄道 ネットワークが寸断されました。この間、利用運送事業者各社や行政機関のご協力・ご支援のもと、トラック・ 船舶を活用した代行輸送を行い、順次、代行輸送区間の拡充・輸送力の増強を進めました。また、西日本旅客鉄 道株式会社(JR西日本)のご協力のもと、同8月28日からは山陰線・山口線等を利用した迂回列車の運転を開 始しました。山陽線は同10月13日に全線開通し、多くのお客様に鉄道のご利用を再開していただいております。 しかしながら、山陽線不通期間の影響が大きく、輸送実績は前期を下回る結果となりました。 物流施設の開発では、東京貨物ターミナル駅(東京都品川区)を時代のニーズに応じた物流拠点として整備す るとともに新たな鉄道貨物輸送の需要創出を目指す「東京貨物ターミナル駅高度利用プロジェクト」を推進して おり、当社初となるマルチテナント型大型物流施設「東京レールゲートWEST・EAST」を開設いたします。昨年9 月には東京レールゲートWESTを着工、同12月には東京レールゲートEASTの基本設計に着手しており、あわせてテ ナントリーシングも積極的に展開し、同12月には第1号となる賃貸借予約契約を鴻池運輸株式会社と締結いたし ました。WESTは2020年2月、EASTは2022年8月の竣工を予定しており、引き続き、取組みを進めてまいります。 経費面では、安全の確立、安定輸送の確保、輸送品質の維持等の事業継続に必要な経費は確実に執行しつつ、 会社の持続的成長に向けて、維持・更新投資に加え、成長・戦略投資も進めました。 この結果、当連結会計年度は営業収益1,672億円(前年同期比-3.5%)、営業損失53億円(前年同期は営業利 益16億円)となりました。

ⅱ)不動産事業

八王子駅南口開発を推進し、昨年10月に分譲マンションを竣工、同11月にはマンションに隣接する商業施設を 開業させました。この他、既存物件の賃料収入の維持・確保に取り組みました。 また今後の収入確保に向けて、磐田駅北口分譲マンション事業を進めたほか、開発可能用地の生み出しに向け た調査・検討等の取組みも進めました。

この結果、当連結会計年度は営業収益251億円(前年同期比+17.5%)、営業利益109億円(前年同期比+ 5.2%)となりました。

ⅲ)その他

子会社における鉄道資材販売収入の増加とそれに伴う仕入経費の増加等により、当連結会計年度は営業収益 109億円(前年同期比+6.1%)、営業利益0億円(前年同期比+126.9%)となりました。

(略)

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