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丸運/経常利益は前年比9・1%増(2019年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結))

決算短信 2023.06.17

2019年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
単位・百万円  

       売上高   営業利益  経常利益 当期純利益

2019年3月期 51,409 3.1  1,276 7.7   1,432 9.1  1,285 53.8

2018年3月期 49,842 5.8  1,184 34.5  1,312 34.1  835 46.0

(注)包括利益 2019年3月期  1,045百万円 (△12.6%) 2018年3月期  1,196百万円 (42.9%)

(略)

(1)当期の経営成績の概況

①当期の経営成績

当期におけるわが国経済は、大規模自然災害や天候不順の影響があったものの、企業の設備投資が引続き堅調 に推移し、また雇用情勢の改善と賃金上昇を背景に個人消費が底堅く推移したこと等を背景に、総じて堅調に推 移しました。 物流業界においては、国内貨物輸送では、民間の住宅投資の落込みと公共投資の減少を受けた建設関連貨物輸 送の減少が響き、総輸送数量は前期比減少しました。国際貨物輸送では、外貨コンテナは前期比微増となり、国 際航空貨物は中国の経済減速の影響はあったものの世界経済の持続的な成長を背景に前期比増加となっておりま す。 物流業界の喫緊の課題である適正運賃の収受とドライバー不足問題につきましては、適正運賃の収受について は行政からの後押しもあり徐々に進展しつつありますが、ドライバー不足問題は解決の糸口が未だ見えない状況 にあります。 このような経営環境の下、当社グループは、企業価値の更なる向上のために「丸運イノベーション」の実践に 取り組み、既存事業の競争力向上および新規事業領域の追求等を重点テーマとした中期経営計画の達成を目指し てまいりました。 これらの結果、営業収益は、貨物輸送部門の通運事業では大規模自然災害の影響による輸送数量の減少や流通 貨物部門での天候不順による国内野菜の保管数量の減少等による減収影響はあったものの、主要顧客等との適正 運賃収受に向けた価格改定が進展したことを主要因として、前期比3.1%増の514億9百万円となりました。 経常利益は、石油輸送部門での主要顧客との適正運賃収受に向けた価格改定が進展したことを主要因として、 前期比9.1%増の14億32百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、遊休資産である当社旧 城南島リサイクルセンターの譲渡益等の発生もあり前期比53.8%増の12億85百万円となりました。 セグメント別の業績概況は次のとおりであります。

《貨物輸送》

当部門では、西日本豪雨等大規模自然災害の影響により、一部の鉄道網が長期間不通となったことから、鉄道 コンテナ輸送の取扱数量が減少したことを主要因として、減収となりましたが、物流拠点の効率的な活用と重量 品据付業務等の伸張および価格改定への取り組みが功を奏したことから増益となりました。 これらの結果、営業収益は前期比0.1%減の242億69百万円、経常利益では前期比75百万円増の7億56百万円と なりました。

《潤滑油・化成品》

潤滑油部門では、既存顧客との価格改定および取引拡大を図り、増収増益となりました。化成品部門において も、既存顧客との価格改定および新規顧客の獲得により増収増益となりました。 これらの結果、営業収益は前期比8.8%増の54億19百万円、経常利益は前期比60百万円増の1億91百万円となり ました。

《流通貨物》

当部門では、神奈川流通センターを増床し、10月よりスーパーマーケット向けセンター前センター業務の取引 拡大をおこない、2月からは、コンビニエンスストアのセンター前センター業務を開始し業容の拡大を図りまし た。また、神奈川・新座の各流通センターで冬場の季節商品の流通加工業務を受託いたしました。しかしなが ら、天候不順による国内野菜の保管数量の激減や輸入野菜の取扱数量の減少を補うことが出来ず、減収減益とな りました。 これらの結果、営業収益は前期比13.1%減の6億30百万円、経常損益は前期比67百万円減の59百万円の経常損 失となりました。 当部門は、2019年度から貨物輸送部門へ統合し、貨物輸送部門の幅広いネットワークを活用することで新規取 引の更なる機会を増やし、収益回復を図ります。

《国際貨物》

当部門では、国内事業については、海上貨物の取扱数量が堅調に推移したものの、傭車費の増加や中国向け航 空貨物輸送の大幅な減少の影響により収益が圧迫されました。海外事業では、中国経済減速の影響が懸念されま したが、当社顧客においては中国国内物流が底堅く推移したことから、貨物取扱数量は増加しました。 これらの結果、営業収益は前期比7.6%増の78億7百万円となりましたが、経常利益は前期比62百万円減の2億 21百万円となりました。

《石油輸送》

当部門では、国内石油製品需要が減少する中、暖冬の影響による灯油の輸送数量の減少およびドライバー不足 の影響もあり、輸送数量は前期比93.3%と減少しましたが、主要顧客の価格改定効果を主要因として増収増益と なりました。 これらの結果、営業収益は前期比5.7%増の132億40百万円、経常利益は前期比1億88百万円増の4億65百万円 となりました。

(略)

②今後の見通し

2019年度のわが国経済は、中国経済の減速影響による輸出の減少と、10月に予定されている消費税増税による 個人消費の落込みの影響が懸念されます。しかしながら、補正予算による公共投資が実施されること、また、雇 用情勢の改善や賃上げによる所得の上昇、改元によるお祝いムードと政府による増税対策の諸施策が実施される こと等により個人消費も底堅く、わが国経済は総じて堅調に推移するものと思われます。 海外経済は、中国経済の減速が見込まれるものの、依然として拡大基調は持続されると予想されます。しかし ながら、米国の経済政策の保護主義化が進み米中貿易摩擦が更に悪化する懸念や、北朝鮮問題や中東情勢等の地 政学リスク等不透明感もあり、国際政治・経済の動向を今後も注視する必要があります。 物流業界は、低運賃体系の改善が漸く始まりましたが、道半ばであります。また、ドライバー不足解決の糸口 が未だ見いだせない中、ドライバーの労働環境の改善を先行して実施する必要に迫られております。 この様な環境の下、当社グループは、第2次(2017年度~2019年度)中期経営計画の最終年度を迎え、本中計 の達成を目指し邁進いたします。 慢性化しつつあるドライバー不足に対しては、当社内にドライバー採用企画専任担当者を設置し、ドライバー の確保を図ります。また、丸運版働き方改革として、「10 to 8 & 8 to 10(10の仕事量を8に減らし、8の 仕事力を10に高めよう)」を推進することで、社員の能力の底上げを図り、「長期経営ビジョン(2017年度~ 2026年度)『私たちは、今後10年間に毎年2%以上の成長を続け、組織そして個人も、ともに20%以上パワーア ップした姿に進化することを目指します。』」の達成を目指します。

(略)

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