NEC/生産ラインのスループット向上を支援する「ロボット導入トータルサポートパッケージ」を販売開始 物流システム 2023.06.17 NEC、生産ラインのスループット向上を支援する「ロボット導入トータルサポートパッケージ」を販売開始 ~「NEC DX Factory」を強化し、人とロボットの協働を実現~ NECは、次世代ものづくりを具現化するコンセプト「NEC DX Factory」(注1)の強化に伴い、生産ラインのスループット向上を支援する「ロボット導入トータルサポートパッケージ」を、本日より販売開始します。 本パッケージは、株式会社デンソーウェーブ(注2)をはじめとするロボットメーカーと連携するとともに、NECグループ内で培ったロボット導入ノウハウを活かして、下記(1)~(3)をトータルで提供するものです。 (1)ロボット導入コンサルティング、人作業を含むライン設計 (2)ロボットシステムに必要な構成要素(ロボット、ハンド・センサーやネジ締め・樹脂塗布等を行う自動機搭載ユニット等) (3)ロボット稼働状況管理システム(製造業向けのIoT基盤「NEC Industrial IoT Platform」のアプリケーションの一つ、注3) NECは、本パッケージにより、短期間でのロボット導入を実現するとともに、「NEC Industrial IoT Platform」と連携することで、人とロボットの協働を実現し、生産ライン全体のスループットの向上と品質強化を支援します。 NECは今後も、最新の技術・製品を「NEC DX Factory」に適用して継続強化することで新たな価値を創出し、製造業のものづくり革新に貢献します。 背景 近年、製造業において、顧客ニーズの多様化に対応した多品種変量生産が進む一方、労働人口の減少に伴って、より効率的な生産が急務です。この社会課題を解決するため、生産ラインの自動化やロボット活用に大きな期待が寄せられています。しかし、例えばゴムやケーブル等の柔らかいモノや変形するモノを掴んだり、組付けなどを行う生産ラインでは、ロボットによる自動化が難しくなっています。また、多品種変量生産を実現するためには、ロボット導入後も、柔軟に変更できる生産ラインが必要です。加えて、生産エリアの有効活用のために、人とロボットが昼夜交代で作業するなど、「人とロボットが協働可能なものづくり」が求められています。 「ロボット導入トータルサポートパッケージ」の特長 生産ラインへのロボット導入と運用にあたり、導入コンサルティング、人作業を含むライン設計、ロボットおよび関連する周辺設備、稼働の見える化・分析を行うITサービスまでを、包括的に提供するものです。 ロボット導入コンサルティング、人作業を含むライン設計NECグループの開発・生産会社であるNECプラットフォームズの工場で培ったロボット導入ノウハウや人作業の改善ノウハウを活かして、ロボット適用工程の提案やライン設計支援などのコンサルティングを行います。ライン設計にあたっては、ロボット導入に最適な600mmサイズで設計します。 ロボットシステムに必要な構成要素の提供本パッケージでは、安全柵が不要で人との協調作業が可能な協働ロボットを使用します。周辺設備として、モノを掴むためのハンドや、モノの移動を検出するセンサーなどのパーツに加え、拡張ユニットとしてネジ締め機や、樹脂塗布・圧着などの自動機を搭載するユニット、およびロボット動作プログラムを備えます。 ロボット稼働状況管理システムの提供ものづくりIoT基盤「NEC Industrial IoT Platform」によりロボットや自動機のデータを収集し、ロボット稼働状況と製品の品質の見える化・分析・制御を実現できます。また、「NEC Industrial IoT Platform」では、人の作業やモノのデータまで統合して見える化・分析できるため、人とロボットが作業分担するなど人とロボットの高度な協働が可能で、生産ライン全体のスループットや品質の向上を実現できます。さらに、生体認証や映像解析をはじめNECが保有するAIも追加できるなど、ラインに適した機能を選択できます。 「ロボット導入トータルサポートパッケージ」の概要 「NEC DX Factory」におけるロボット導入の位置づけ 「ロボット導入トータルサポートパッケージ」主な構成要素一覧 「人とロボットの協働」イメージ 音声認識技術を活用した人とロボットの作業分担ロボットに音声で作業指示を行うことにより、ロボットと人がスムーズに作業を分担できます。 コミュニケーションロボットが人の感情を汲み取った声掛けウェアラブルデバイスを活用して心拍変動データから感情を可視化する「NEC 感情分析ソリューション」を用いて、コミュニケーションロボット「PaPeRo i」(注4)が人の体調や感情を汲み取り声掛けを行います。また、収集した感情データを分析し、工程設計の改善に繋げます。 ロボットや設備だけでなく、人のデータもデジタル化して解析人とロボットの協働作業を映像解析(顔認証(注5)やRapid機械学習(注6)を活用)することで、作業者のスキルチェックや、作業の手順・内容の確認、チョコ停(短時間の停止が何度も繰り返し発生すること)を迅速にデバックする機能を提供します。 「NEC Industrial IoT Platform」のAzure版の提供について 今回NECは、「NEC Industrial IoT Platform」のクラウドプラットフォームMicrosoft Azure(以下、Azure)版を提供開始します。グローバルなクラウド基盤であるAzure PaaS 機能とマイクロサービス化したNEC のアプリケーション群を組み合わせることにより、グローバルでの利用が可能となります。さらに、2019 年7月からは、Azure版でもAI活用プラットフォームの「NEC Advanced Analytics Platform」と連携し、複数のAI技術を組み合わせた検証~導入~活用が可能となります。これらにより、お客様の製造拠点の現場情報の見える化・分析・対処を強力に支援します。 NECは、2020年度までの3カ年の中期経営計画「2020中期経営計画」のもと、AI・IoT、ロボティクスなどの先進技術を活用し、今後も製造業のものづくりの現場とデジタルを融合して多様化するニーズに対応していきます。また、強いものづくり経営や新しいサービスビジネスの創出に寄与するソリューションの開発に取り組むことで、人やモノ、プロセスの情報・状態をバリューチェーン全体で共有し、新たな価値を生み出す「NEC Value Chain Innovation」(注7)をお客さまと共に実現していきます。 なお、NECは本内容を「第30回 設計・製造ソリューション展(DMS)」(会期:2/6(水)~8(金)、会場:東京ビッグサイト(東京都江東区))にて展示します。 NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。 以上 (注1)「NEC DX Factory」:https://jpn.nec.com/manufacture/monozukuri/iot/nec_dxf/index.html (注2)株式会社デンソーウェーブ:本社 愛知県知多郡、取締役社長 中川 弘靖 (注3)「NEC Industrial IoT Platform」(ものづくりデータベース&Applications)https://jpn.nec.com/manufacture/monozukuri/iot/solution/list/index.html#anc-list_05 (注4)生産システムと人の音声インターフェースとしては、NECプラットフォームズのコミュニケーションロボット「PaPeRo i」を活用可能。「PaPeRo i」https://www.necplatforms.co.jp/solution/papero_i/ (注5)顔認証AIエンジン「NeoFace」https://jpn.nec.com/solution/face-recognition/NEC、米国国立標準技術研究所(NIST)の顔認証技術ベンチマークテストで4回連続の第1位評価を獲得 https://jpn.nec.com/press/201703/20170316_01.html (注6)RAPID機械学習:ディープラーニング技術を搭載し、事前に手本となるデータを読み込むことで傾向を自動で学習するため、データの分類/検知/推薦などの高精度な判断が可能。https://jpn.nec.com/ai/analyze/rapid.html (注7)NEC Value Chain Innovation最先端のデジタル技術を活用し、お客さまとの共創活動を通じて、人やモノ、プロセスを企業・産業の枠を超えてつなぎ、新たな価値を生み出すNECの事業領域。地球との共生、企業の持続的な成長と人が豊かに生きる社会の実現に貢献。参考URL:https://jpn.nec.com/nvci/index.html ※Microsoft Azureは、米国Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登録商標または商標です。