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積水化学工業/住宅向けフィルム型リチウムイオン電池の生産能力を増強

SCM・製造拠点 2023.06.17

住宅向けフィルム型リチウムイオン電池の生産能力を増強

-新築向けや既築(2019年以降FIT適用が終了するPV搭載邸)向けの蓄電池需要拡大に対応-

2018年4月23日

積水化学工業株式会社

  積水化学工業株式会社(代表取締役社長:髙下 貞二、以下「当社」)は、当社連結子会社のエナックス株式会社中部事業所(愛知県常滑市、以下「エナックス中部事業所」)において、約40億円を投じて、住宅向けを中心としたフィルム型リチウムイオン電池(以下、「フィルム型LiB」)単電池の建屋・生産設備を増設して、生産能力を増強することを決定しました。同生産設備の稼動は2019年度下期を予定しており、稼動後のフィルム型LiBの生産能力は、約1万棟分となります。

1.背景

  当社は、高安全・長寿命・高容量を同時に実現でき、競争力のあるフィルム型LiBの事業を当社の次代の成長を担う戦略事業として位置付け、2017年にまず住宅向け製品を発売し、事業を開始しました。当社製品は、京セラ株式会社が販売する住宅用蓄電システムを構成する電池ユニットに搭載され、同システムを当社のセキスイハイム商品に採用しています。電池ユニットは、大容量かつコンパクトなサイズで、室内設置も可能なことから長寿命が期待できるなどの特長により、お客様からご好評を頂いています。

  また、2019年には、FIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)の適用が終了するPV(太陽光発電システム)搭載邸が生じ始め、以降増加が見込まれることから、PVで発電した電気を有効活用するために蓄電池の需要が拡大すると予想されます。当社グループが過去に販売したセキスイハイムにおいても、180,126棟(2016年12月末現在)のPV搭載の実績があり、これらのお客様にFIT適用終了後もPVで発電した電気を有効活用いただく手段を当社からご提案することが重要と考えています。

  加えて、国内で災害が相次いでいることを背景に、防災・減災意識が高まり、エネルギーの自給自足、安心・安全に貢献する蓄電池に高い関心が寄せられています。

2.増設する生産設備の概要

1)場所

エナックス株式会社中部事業所(愛知県常滑市)

2)生産能力

約1万棟分(増設後のフィルム型LiB生産能力合計)

3)稼動予定 

2019年度下期(2019年10月~2020年3月)

生産ライン新設とあわせて、当社つくば事業所とエナックス中部事業所に分散していた生産工程をエナックス中部事業所に集約し、一貫生産体制を構築して生産効率の向上を図ります。

3.フィルム型LiB事業の今後の展開

  この度決定した住宅向けフィルム型LiB単電池の生産ライン増設とあわせて、京セラ株式会社との連携により、住宅用蓄電システムの製品バリエーションの拡大を検討するとともに、新築向けだけでなく、2019年以降FIT適用が終了するPV搭載邸のお客様に向けた拡販も進め、拡大が予想される住宅向け蓄電池需要の獲得を図ります。

  また、住宅向けフィルム型LiB単電池生産機能のエナックス中部事業所への集約とあわせて、当社つくば事業所では、車載向けフィルム型LiBの開発体制を整備・強化していきます。

写真.当社のフィルム型リチウムイオン単電池

(サイズ:長さ510mm×幅209mm×厚さ5.1mm以下)

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