川崎重工は、本日、名古屋第一工場において、最新鋭の大型旅客機ボーイング７７７Ｘ（以下、７７７Ｘ）の初号機用胴体パネルの納入式を行いました。今後、初号機用胴体パネルは、同工場から米国シアトル近郊にあるボーイング社の７７７Ｘ組立工場へ出荷されます。 

当社は、７７７Ｘプロジェクトでは前部・中部胴体パネル、主脚格納部、後部圧力隔壁、貨物扉の分担製造を担当しており、今回納入する前部・中部胴体パネルは、２０１７年２月に竣工した名古屋第一工場７７７Ｘ組立工場で最終組立を行います。
７７７Ｘ組立工場は、自動で穿孔位置を認識して作業を行う自社製ドリルロボットの導入や、打鋲の対象範囲が拡大したオートリベッター（自動打鋲機）など、全社の技術シナジーを発揮し開発した最先端の画像センシング技術や制御技術を駆使した新規開発設備を導入して自動化を推進するとともに、これまでに培ってきたＫＰＳ（カワサキ・プロダクション・システム）※を融合させることで、高品質かつ効率的な生産を行います。さらに、将来のスマートファクトリー化に向けて、ＩＣＴ／ＩｏＴなどのインフラ整備も積極的に推進しています。

当社は今後とも、高品質の製品を長期に安定して提供する生産技術の確立に努め、７７７Ｘプロジェクトに貢献するとともに、民間航空機事業の拡大・発展に取り組んでいきます。

【７７７－９の主要諸元】

【名古屋第一工場　７７７Ｘ組立工場の概要】

所在地	：	愛知県弥富市楠３丁目２０番地３
建物延床面積	：	約１３，０００ｍ２（全長２０２ｍ、幅５３ｍ、高さ１８ｍ）
主要設備（ロボット）	：
			（１）	ドリルロボット（大口径穿孔用ロボット）  胴体外板と補強部品をボルトなどで結合するための穴を自動で穿孔するロボットで、新規開発した画像センシング技術により、正確な位置への穿孔を実現。
			（２）	タッキングロボット（フレーム仮結合用ロボット）  胴体外板と補強部品を自動で仮締結するロボットで、新規開発した制御技術により、狭小エリアでの正確な作業を実現。
			（3）	部品位置決めロボット 図面に従い柔軟に取り付け位置を制御し、自動取り付け作業を実現。