株式会社商船三井（社長：池田潤一郎、本社：東京都港区、以下「商船三井」）と、中国遠洋海運集団有限公司（China COSCO Shipping Corporation Limited、以下「CCSC社」）および中国石油化工股份有限公司（China Petroleum & Chemical Corporation、以下「SINOPEC社」）の合弁会社が発注したLNG船”CESI WENZHOU”が1月31日、上海の滬東中華造船（集団）有限公司（Hudong-Zhonghua Shipbuilding (Group) Co., Ltd.、以下「Hudong社」）にて竣工しました。

本船”CESI WENZHOU”は2013年4月に発表した「中国石油化工（SINOPEC）向けLNG輸送プロジェクトに参画」(*1)の第五船であり、SINOPEC社が豪州Australia Pacific LNGプロジェクトから購入するLNGの輸送に長期貸船されます。

本プロジェクトは、2010年3月に発表したExxonMobilプロジェクト(*2)（新造LNG船4隻をHudong社に発注、2016年4月までに全隻竣工済）に続く、中国におけるLNG船の建造プロジェクトであり、計6隻の新造LNG船がHudong社で建造されています。ExxonMobilプロジェクトに引き続き、高品質のLNG船を安全に建造するため、商船三井は2013年からHudong社に技術者を派遣し、CCSC社との協力関係の下、ピーク時には総勢50名近くの日本人・中国人を中心とした多国籍建造監督チームを編成し、プロジェクトを推進してきました。本プロジェクトは、これまで2016年10月の第一船竣工を皮切りに、今回の第五船竣工まで、順調に進んでおります(*3)。最終船の竣工に向けても、引き続き建造監督チームと営業部門が一体となり、これまでに培われた中国パートナーとの信頼関係を活かしながら、取り組んでいきます。

近年、経済成長を続ける中国では、環境問題への意識の高まりから、クリーンエネルギーであるLNGの需要が増加しております。本プロジェクトは、中国におけるLNG船の建造プロジェクトであるだけでなく、中国の大手エネルギー会社であるSINOPEC社向けLNG輸送であること、さらに、本船は、中国最大の海運会社であるCCSC社とSINOPEC社による共同出資会社と商船三井が保有することなど、多方面で中国に深く根ざしたものとなっており、中国で高まるLNG需要、環境問題改善への貢献が期待されています。

商船三井は、当プロジェクトで培われた国際協業の経験を活かし、今後も新規案件に積極的に挑戦していくとともに、世界各国のお客様に対し付加価値のある輸送サービスを提供できるよう取り組みます。

（*1） 詳細は2013年4月30日付プレスリリース「中国石油化工（SINOPEC）向けLNG輸送プロジェクトに参画」をご参照ください。

（*2） 詳細は2010年3月3日付プレスリリース「ExxonMobilとLNG長期貸船契約を締結」をご参照下さい。

（*3） 詳細は2016年11月1日付プレスリリース「中国石油化工（SINOPEC）向けLNG輸送プロジェクト新造LNG船”CESI GLADSTONE”が竣工」、2017年1月10日付プレスリリース「中国石油化工（SINOPEC）向けLNG輸送プロジェクト新造LNG船”CESI QINGDAO”が竣工」、2017年6月2日付プレスリリース「中国石油化工（SINOPEC）向けLNG輸送プロジェクト 新造LNG船”CESI BEIHAI”が竣工」、及び2017年9月27日付プレスリリース「中国石油化工（SINOPEC）向けLNG輸送プロジェクト新造LNG船”CESI TIANJIN”が竣工」をご参照ください。

【”CESI WENZHOU”概要】

（*4） China COSCO Shipping社51％・SINOPEC社 49%出資の合弁会社