NEC/AIを活用した製造現場の検品業務を省力化するソリューションを販売開始 物流システム 2023.06.17 NEC、AIを活用した製造現場の検品業務を省力化するソリューションを販売開始 NEC は、IoTを活用した次世代ものづくりを支えるソリューション「NEC Industrial IoT」(注1)のラインアップとして、AIを活用した目視検査ソリューション「AI Visual Inspection」(エーアイ・ビジュアル・インスペクション)を追加し、本日から販売を開始します。 「AI Visual Inspection」は、NECの最先端AI技術「NEC the WISE」(注2)の1つである「RAPID機械学習技術」(注3)を活用して、対象の製品画像(X線画像を含む)をもとに、金属や樹脂・ゴム等の部品加工業の製造ラインなどにおいて、高速な検査を実現します。これにより、従来人手で行っていた検品業務工数をおおよそ1/2程度に削減するとともに、製造品質の均一化を行うことができます。 これらの取り組みを通じて、IoTを活用した「Process Innovation:プロセス・イノベーション」、「Product Innovation:プロダクト・イノベーション」を実現し、日本の製造業の競争力強化に貢献します。 背景 これまで製造業における完成品の目視検査の多くは、高度なスキル・ノウハウを有する技術者を必要としており、人手不足や技能の伝承が大きな課題となっていました。一方、製造業におけるAI・IoTの活用は実証から実装段階を経て実践へと急速に加速しており、ノウハウの共有やICT技術を活用した業務の効率化が進んでいます。今回NECは、お客様のニーズを把握してAI・IoTによる検品業務の省力化を行うソリューションを開発し、製造品質の均一化に貢献します。 「AI Visual Inspection」の特長 「AI Visual Inspection」のシステム構成例 本ソリューションによる具体的な検品方法は、以下のとおりです。 製造現場の検査工程にある製品を撮影し、撮影した画像データをNECのIoT基盤「NEC the WISE IoT Platform」(注4)上に構築したクラウドに保存・蓄積します。 この画像データを用いてクラウド側のAIが、製品の良品・不良品の特徴量を自動的に抽出・分析(学習)します。この結果をもとに、良品・不良品を判定するモデルを生成し、このモデルをクラウドから現場に設置した端末(Edge)へ配信します。 現場端末に内蔵されたAIが、配信されたモデルに基づき、製品の良品・不良品の判定(解析)を、1個あたり数秒程度の速さで行います。 製造ラインに新たな製品が追加された場合でも、クラウド側のAIが新製品の特徴量を自動的に学習し、判定のためのモデルを更新するため、追加の設計・開発作業を軽減することができます。また、上記1)および2)において、クラウド側のAIの機能を現場側に持たせる、オンプレミスでの対応も可能です。このため、自社内・生産拠点内に閉じた運用をされたいお客様にもご利用いただけます。 本ソリューションにより検査業務を自働化し、同一の基準で良品・不良品を判定できるため、検査の省力化と製造品質の均一化が可能です。 なお、NECはこれらのソリューションを「設計・製造ソリューション展(DMS)」(会期:6/21(水)~23(金)、会場:東京ビッグサイト(東京都江東区))に出展します。 NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。 以上 (注1)NEC Industrial IoT :・プレスリリース: NEC、IoTを活用した次世代ものづくりソリューション「NEC Industrial IoT」を提供開始http://jpn.nec.com/press/201506/20150616_01.html (注2)「NEC the WISE」(エヌイーシー ザ ワイズ)は、NECの最先端AI技術群の名称です。”The WISE”には「賢者たち」という意味があり、複雑化・高度化する社会課題に対し、人とAIが協調しながら高度な叡智で解決していくという想いを込めています。・プレスリリース「NEC、AI(人工知能)技術ブランド「NEC the WISE」を策定」http://jpn.nec.com/press/201607/20160719_01.html・NECのAI技術http://jpn.nec.com/bigdata/ai/ (注3)RAPID機械学習技術:ディープラーニング技術を搭載し、事前に手本となるデータを読み込むことで傾向を自動で学習するため、データの分類/検知/推薦などの高精度な判断が可能。また、NEC北米研究所の独自技術により、分析エンジンの高速化と軽量化の両立を実現。これにより、大規模なマシンリソースを必要とせずにサーバ1台から分析処理ができるため、幅広い業務や企業への適用が可能。・参考URL:http://jpn.nec.com/rapid/・プレスリリース「自動でデータの傾向を学習する人工知能ソフトウェアを発売」http://jpn.nec.com/press/201508/20150821_01.html (注4)NEC the WISE IoT Platform:NECのIoTシステムを実現する機能群。最先端AI技術「NEC the WISE」を活用するための高効率なデータ収集基盤と、実証から本番まで、素早いシステム構築・移行が可能なビルディングブロック構造を持ち、セキュアで堅牢性の高いシステム構築が可能。・参考URL:http://jpn.nec.com/iot/iotplatform/ AIを活用した目視検査ソリューション「AI Visual Inspection」 URL:http://jpn.nec.com/manufacture/monozukuri/iot/solution/AI_Visual_Inspection.html NEC Industrial IoTについて URL:http://jpn.nec.com/info-square/solution-report/industrial_iot/01.html