NEC/物体指紋認証技術を活用したGAZIRU個体識別サービスを提供開始 物流システム 2023.06.17 NEC、物体指紋認証技術を活用したGAZIRU個体識別サービスを提供開始 ~製品、および製造工程における素材、部品の個品管理を実現~ NECは、物体指紋認識技術を活用した画像認識サービスを製造業向けに機能強化した「GAZIRU個体識別サービス(個品管理)」を、10月28日より提供開始します。新サービスでは、製造工程における個品管理を実現することで、完成後の製品だけでなく、製造工程の素材、部品にまで遡ることが可能な、きめ細やかな製品出荷後のトレーサビリティの実現に貢献します。新サービス提供にあたり、NECの最先端AI技術群「NEC the WISE(注1)」の要素技術であり、工業製品や部品の表面に自然発生する微細な紋様(物体指紋)を認識する「物体指紋認証技術(注2)」を強化しました。今までより1/10程度の非常に微細な紋様を認識可能とすることで、従来の真贋判定だけでなく、個体毎の識別や、表面が平滑で個体差が少ない部品や部品の材料となる素材なども識別が可能となりました。これにより、製造履歴を管理する製造業向け個品管理を容易に実現できます。 NECは、「社会ソリューション事業」に注力しており、その中核領域の一つであるIoT事業を強化しています。本サービスは「NEC the WISE」を活用したサービスで、「NEC Industrial IoT(注3)」の中核に位置付けられています。今後もICTを活用した社会インフラの実現に貢献していきます。 背景 世界中の様々な有形物(モノ)がインターネットと繋がっていくIoTでは、まずモノを見える化する認識技術が必要になってきます。この認識技術がより高度化・高速化することで、小さなモノや個々の特徴が少ないモノなど、今まで区別化が難しく認識できなかったモノを大量に認識できるようになり、IoTによる新しいモノの管理方法が求められています。大量にモノの管理が必要となる製造業においては、完成後の製品管理に加え、シリアルナンバーの付与ができない完成前の材料や未完成な部品の製造管理など、個々の製品における製造履歴の厳密な管理(トレーサビリティ)が課題となっています。 提供価格、サービス開始日 月額サービス利用料 ※1 (税別) 初期サポート料 ※2 (税別) サービス開始日 50万円~ 100万円 2016年10月28日 ※1 月額サービス利用料は、認識する対象物の登録数などにより変動します。※2 クラウド環境構築、導入サポート(コンサルティング) 販売目標 今後5年間で100億円 新サービスの特長 画像認識精度の向上により、素材、部品の個体識別も実現「物体指紋認証技術」を用いた従来の真贋判定サービスでは、完成品表面のロゴ等の特徴的な紋様を基準として識別していました。新サービスでは、製造工程における認識対象物の撮影方法・撮影環境の最適化や、撮影後の情報処理アルゴリズムの強化により、従来より1/10程度の非常に微細な紋様を認識することが可能となりました。これにより、従来の真贋判定だけでなく、同一の生産環境で製造される個々の部品や、表面が平滑で個体差の少ない精密機械部品、さらに部品の材料となる素材などの個体識別を実現しました。本サービスでは、各種APIを提供することにより、既存のシステムやアプリケーションと容易に組み合わせることが可能です。例えば、認識する対象物の個体登録や照合を実施するAPIを提供することにより、既存の管理システムや管理データと連動した個体登録や照合が可能となります。 製品出荷前の工場内から製品出荷後までにおける、きめ細やかなトレーサビリティを実現シリアルナンバーの付与ができず、これまで個々の管理ができていなかった部品やそれらの部品の材料となる素材まで含め、すべての部品や素材について、完成までの各製造工程で撮影・識別を行うことで、個々の個体識別データをクラウド上で管理可能となります。製品に不具合があった場合、その製品を製造するために使われた部品や素材のデータを、それらに対するすべての製造履歴データと共に検索することで、同じ不具合を抱えた他の製品を、素早く特定し、回収・点検することもできます。このように、製品出荷後だけでなく、製品出荷前の製造工程における素材、部品にまで遡ることが可能な、きめ細やかなトレーサビリティの実現に貢献します。個品管理したい対象物に手を加えることなく個体を識別できる本サービスを活用することで、識別用シールやICタグを準備する手間や、それら識別用アイテムを識別したい部品や素材へ装着する手間を削減した個品管理に加え、識別用シールやICタグの装着が困難な製品、および素材、部品の個品管理も実現することができます。 なお、NECは「物体指紋認証技術を活用したGAZIRU個体識別サービス」を、NECグループが開催する「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2016」(会期:11/1(火)~2(水)、会場:東京国際フォーラム(東京都千代田区))にて、展示します。「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2016」について https://uf-iexpo.nec/ NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。 【別紙】製品出荷前の工場内から製品出荷後までにおけるトレーサビリティの実現イメージ 以上 (注1)「NEC the WISE」(エヌイーシー ザ ワイズ)は、NECの最先端AI技術群の名称です。”The WISE”には「賢者たち」という意味があり、複雑化・高度化する社会課題に対し、人とAIが協調しながら高度な叡智で解決していくという想いを込めています。・プレスリリース NEC、AI(人工知能)技術ブランド「NEC the WISE」を策定http://jpn.nec.com/press/201607/20160719_01.html・NECのAI研究http://jpn.nec.com/rd/crl/ai/ (注2)プレスリリース NEC、「第30回 独創性を拓く 先端技術大賞」において「経済産業大臣賞」を受賞http://jpn.nec.com/press/201606/20160610_01.html (注3)「NEC Industrial IoT」は、”現場・現物・現状のデジタル化”、”見えない・隠れた世界を見通す”、”ITとOT(Operational Technology)の連携”、”製品・サービスのスマート化”の4つのIoT活用ポイントに対して、NECが強みを有する最先端AI技術群やSDNなどの技術を活用した各種ソリューションを体系化したものです。 画像認識サービス GAZIRU(ガジル)について URL:http://jpn.nec.com/solution/cloud/gazou/gaziru_zi.html