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NEC/IoTを活用して次世代の生産革新を実現する「ものづくり見える化ソリューション」を発売

物流システム 2023.06.17

NEC、IoTを活用して次世代の生産革新を実現する「ものづくり見える化ソリューション」を発売

~多種多様な設備をつなぐシステム基盤も順次発売~

NECは、IoT(Internet of Things)を活用した次世代ものづくりソリューション「NEC Industrial IoT」(注1)において、NECの工場で行った実証に基づいて生産現場のデータを収集・可視化し、生産性・サプライチェーン全体の流れ・品質の向上を実現する「ものづくり見える化ソリューション」を、本日より順次発売します。

また、本ソリューションを支えるシステム基盤として、多種多様な設備・IoTデバイスとの接続に加え、画像認識などの「AI」・ExpEther(注2)や高信頼無線(注3)などの「ネットワーク」・設備から収集する「大量データ処理」・「セキュリティ」などNECの先進技術を活用し、「つながる工場」を具現化するエッジコンピューティングソリューションも今後順次販売します。

NECは「ものづくり見える化ソリューション」により、IoTを活用して現場で発生する問題への対応スピードと改善サイクルを短縮します。また、NECの先進AI技術「物体指紋認証技術」(注4)を組み合わせることで、個体毎の製造履歴管理を実現し、品質管理を強化します。さらに、これらの仕組みを効率的かつ安心・安全に構築・利用し、継続的なものづくり革新を実現するため、コンサルティングからシステム導入・運用保守サービスまでトータルで提供します。
今回NECは、自社工場の生産現場で実証を行い、生産プロセス改善のためのデータ分析時間を1/20に短縮するとともに、生産性を18%向上しました。

NECは社会ソリューション事業に注力しており、本ソリューションをはじめとした次世代ものづくりソリューションを提供することで、日本の製造業の競争力強化に貢献します。

背景

昨今、ドイツや米国をはじめ日本の製造業においても、IoTを活用した自社の製品、ビジネスモデル、プロセスなどの変革に取り組む動きが活発化しています。
また、日本のものづくりの現場では従来から生産プロセス等の改善活動が行われていますが、データ収集や分析に膨大な工数がかかるため、問題発生後しか対処できない、部分的なデータしか分析できず、真の状況を把握できていないといった課題があります。
さらに、生産現場の多種多様な設備やIoTデバイスから収集するデータが増大し、現場での管理・運用も困難となってきています。

NECは、製造業でのIoT活用について、2015年6月より、次世代ものづくりソリューション「NEC Industrial IoT」を提供し、NECの工場で実証を行ってきました。
今回、実証で培った改善のノウハウとIoT・AI・ネットワーク・ビッグデータ処理・セキュリティなどの先進技術により、エッジコンピューティングを実現し、生産現場のリアルタイムな管理・制御を実現するとともに、工場全体の見える化により、セキュアで運用性・効率性の高いソリューションを実現したものです。

「ものづくり見える化ソリューション」の特長

    1. ものづくり革新に向けた工場全体の見える化を実現
      NECが、自社で行った生産革新やIoT実証に基づき、「スループット」「品質」「オペレーション」の見える化機能を実現する3つのメニューを提供します。

      「スループット見える化」では、ものづくりにおける滞留を最少にし、最も短いリードタイムで効率的に製品を製造・供給することを目指します。
      このために、オーダ滞留状況や積算コストを見える化し、原因を分析して改善活動につなげます。
      「品質見える化」は、5M(注5)情報を収集・蓄積し、品質分析やトレーサビリティを実現します。複数の製造条件の相関関係を分析し、不良の原因を特定して品質向上を図ります。
      「オペレーション見える化」では、作業員やモノの動きをビーコンやRFIDタグ、画像などによりリアルタイムで把握し、最適なナビゲーションにより現場作業を効率化します。また、動線や滞留ポイントの分析により工程設計や作業手順の改善につなげます。さらにNECの耐騒音 音声認識ソリューション「VoiceDo」(注6)により、声による入力・操作・確認を行い、手入力と比べて高い業務効率も実現します。

  1. AI技術「物体指紋認証技術」で部品・製品の個体識別を実現
    画像で部品や製品の個体を識別し、5M情報と紐づけることで、タグを付けることが難しいモノについても、個体レベルのトレーサビリティを実現します。また、個体毎の詳細な品質分析を可能にし、品質管理・トレーサビリティにかかる時間とコストを低減します。

またNECは、IoT技術の進歩により急激に増加する、現場からのデータを統合する基盤として、「FC98-NXシリーズ」をはじめとしたファクトリコンピュータ・サーバ・ゲートウェイ、AI技術、ExpEther(注2)・高信頼無線(注3)などのネットワーク技術などにより、多種多様な設備・IoTデバイスとの接続や設備から収集する大量データ処理などをセキュアに実現する運用性の高いエッジコンピューティングソリューションを今後順次販売します。
本ソリューションにより、様々な設備やデバイスをセキュアに接続し、効率的かつ安定的にデータを収集するゲートウェイ、設備から発生する大量データを処理するサーバなどによりIoTでつながる工場を実現します。

価格・提供開始時期

ソリューション名 メニュー名 価格(税別) 提供開始時期
ものづくり見える化
ソリューション
スループット 各500万円~ 2016年10月
品質
オペレーション
物体指紋認証による個体識別 個別見積 2017年度上期
エッジコンピューティングソリューション 個別見積 2016年度下期

NECは、IoTを活用した次世代ものづくりを支えるソリューション「NEC Industrial IoT」において、自律制御により最適な生産を可能とする「プロセス・イノベーション(つながる工場)」と、製品の付加価値を高める「プロダクト・イノベーション(つながる製品)」の実現を支える各種ソリューションを提供しています。
「ものづくり見える化ソリューション」は、この中核となるソフトウェアの一つで、日本の製造業の競争力強化・事業成長に貢献します。

また、NEC自身が行ってきた生産革新活動やサプライチェーン改革のノウハウなどを提供する「NEC ものづくり共創プログラム」の会員数が1,130社3,426名(2016年5月末現在)と拡大し、今後もさらに会員企業との実証を進めていきます。

NECは「ものづくり見える化ソリューション」を「設計・製造ソリューション展」(会期:6/22(水)~24(金)、会場:東京ビッグサイト(東京都江東区))に出展します。

NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。

[PDF]別紙1「ものづくり見える化ソリューション」分析例 :設備・オーダー単位のスループット見える化
[PDF]別紙2 「エッジコンピューティングソリューション」

以上

  • (注1)プレスリリース: NEC、IoTを活用した次世代ものづくりソリューション「NEC Industrial IoT」を提供開始
    http://jpn.nec.com/press/201506/20150616_01.html
  • (注2)ExpEther:分散配置された複数の機器を遠隔地の一台のコンピュータに低遅延で接続することで、機器のリアルタイムな集中制御を実現するNEC独自のネットワーク技術
    プレスリリース:NEC、世界初の技術「ExpEther」を用いた製品を発売
    http://www.nec.co.jp/press/ja/1205/2401.html
  • (注3)高信頼無線: 工場のようなロボットや金属による電波の反射・減衰などが起こりやすい過酷な環境でも、コンピュータと製造機器との安定した無線ネットワーク接続を実現する技術
    プレスリリース:NEC、工場のIoTデバイスをリアルタイムに制御する高信頼無線ネットワーク技術を開発
    http://jpn.nec.com/press/201605/20160525_02.html
  • (注4)人間の目では判別が困難な、工業製品・部品の表面に自然発生する微細な紋様(物体指紋)を汎用カメラで撮影し、事前に登録した紋様の画像と照合することで、製品の個体を瞬時・高精度に識別する技術。
    プレスリリース:NEC、工業製品・部品の個体を識別する世界初の「物体指紋認証技術」を開発
    http://jpn.nec.com/press/201411/20141110_01.html
  • (注5)製造品質管理の5つの要素:人(Men)、方法(Method)、機械(Machines)、材料(Materials)、計測(Measurement)
  • (注6)耐騒音 音声認識ソリューション「VoiceDo」
    http://jpn.nec.com/voicedo/index.html
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