NEC/インドのデリー・ムンバイ間産業大動脈開発公社と物流可視化サービス事業を行う合弁会社を設立 物流システム 2023.06.17 NEC、インドのデリー・ムンバイ間産業大動脈開発公社と物流可視化サービス事業を行う合弁会社を設立 ~物流インフラの高度化を実現し、インドの経済発展に貢献~ NECは、インドのデリー・ムンバイ間産業大動脈開発公社(Delhi Mumbai Industrial Corridor Development Corporation Limited;以下 DMICDC)と共同で、デリー・ムンバイ間の物流可視化サービス事業を行う合弁会社「DMICDCロジスティクス データ サービス」を設立しました。新会社は本年7月から営業を開始する予定です。 新事業は、日印両政府が共同推進する地域開発構想「デリー・ムンバイ間産業大動脈構想」(注)のスマートコミュニティ・プロジェクトの一つとして経済産業省の支援を受けて検討が進められてきたものであり、同プロジェクトにおける初の商用化事例となります。NECは社会ソリューション事業に注力しており、新会社を通じてインドの物流インフラの高度化を実現することで、同国の経済発展およびナレンドラ・モディ首相が掲げる最重要経済政策「MAKE IN INDIA」に貢献します。 インドでは急速な経済成長に物流インフラの整備が追い付いておらず、輸送のリードタイム(所要時間)長期化・遅延、輸送状況の確認が困難であることなどが課題となっています。結果的に、製造業をはじめとする荷主は、リスク回避のため余剰在庫を多めに抱えることによるコストの増大を余儀なくされていることから、国際競争力強化や外資系企業の誘致拡大に向けて物流インフラの高度化が急務となっています。 新会社は、ムンバイの港で荷揚げ・荷積みされる海上コンテナにRFIDタグを貼付し、港の出入口、デリー・ムンバイ間の高速道路の料金所、通関検査や荷物の積替えを行うインランド・コンテナ・デポ(内陸通関基地)の出入口などに設置するRFIDリーダ・ライタにてコンテナ位置情報をクラウド上に収集します。また、鉄道運行管理システムや港湾管理システムなどの既存システムとも連携し、貨物列車の運行状況や港湾内のコンテナ管理状況などの情報も収集していきます。 これらの仕組みにより、荷主や運送業者など物流に関わる各事業者は、コンテナ番号で検索することで、デリー・ムンバイ間の鉄道およびトラックによる輸送中のコンテナの正確な位置情報をリアルタイムに確認することが可能となり、輸送リードタイム短縮や在庫削減、生産計画の精度向上などを実現します。 新会社は、インド政府が制定したコンテナ毎に荷主から徴収するサービス利用料を主な収入とします。物流可視化サービス提供開始後は顧客ニーズを踏まえた上で、提供サービス内容を拡充していく方針です。 また新会社は、日本でのサービス提供実績を基に製品化したNECのグローバル対応物流可視化ソフト「Logistics Visualization System」を活用して物流可視化サービス提供に必要なシステムを構築・運用します。 NECは、リテール・物流・製造などのエンタープライズ領域において、グローバルで提供するソリューションおよびサービス「NEC Global Enterprise Solutions」の拡充を進めています。「Logistics Visualization System」はその一つであり、今回のインドでの取り組み実績・ノウハウを活かし、今後もアジア各国を中心に物流インフラの高度化を支援する各種ソリューション・サービスを提供していきます。 NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。 以上 新会社の概要 社名 :DMICDCロジスティクス データ サービス(DMICDC LOGISTICS DATA SERVICES LIMITED)本社 :デリーCEO :ピユシュ シンハ(Piyush Sinha、現NECテクノロジーズインディア ディレクター)資本金:約1.5億円(NEC出資比率:50%) (注)デリー・ムンバイ間に、総延長約1,500kmの貨物専用鉄道(円借款4,500億円)を敷設し、その周辺に工業団地、物流基地、発電所、道路、港湾、住居、商業施設等のインフラを民間投資主体で整備を行う日印共同の地域開発構想。2006年12月に日印首脳間で合意。日本の経済産業省とインド側担当省庁であるインド商工省との間で、プロジェクトの進捗や具体的な協力内容等について、次官級で議論する対話の場が設置されており、日印間の緊密な協力体制が構築されています。 Logistics Visualization Systemについて URL:http://jpn.nec.com/lvs/