東洋紡/高機能ポリエチレン繊維の生産設備を増強 SCM・製造拠点 2023.06.17 スーパー繊維で積極投資、世界展開を目指す 2016年1月27日 当社は、スーパー繊維である高機能ポリエチレン繊維「ダイニーマ®」「ツヌーガ®」の生産設備を増強し、当社のグローバル展開の一環として、海外でも販売していくことを決定しました。 それに伴い、「ダイニーマ®」の商標を当社独自の新商標「イザナス®」に変更し、世界戦略製品と位置付けました。 1. これまでの経緯 当社は、1984年にオランダのDSM社と高機能ポリエチレン繊維の共同研究を開始し、1991年に製造合弁会社である日本ダイニーマ㈱を設立しました。同社では高機能ポリエチレン繊維の生産を手がけ、国内では「ダイニーマ®」の商標で当社が販売を行ってきました。その後、事業は順調に拡大し、釣り糸、船舶係留ロープ、安全手袋、ネット、特殊産業資材等に用途は広がっています。 近年、海外メーカーの台頭で高機能ポリエチレン繊維の競争が激化していますが、当社が目指すグローバルでの事業拡大を実現するには、まず新製品の開発と設備増強が必要と判断しました。 また、従来からDSM社製「ダイニーマ®」と同商標の当社製品が市場に混在しており、一部のお客さまに戸惑いを与えることもありました。 今回、「ダイニーマ®」の商標を当社独自の新商標「イザナス®」に変更し、他社製品との違いを明確にするとともに、今後も成長が期待できる海外市場で積極的に事業を展開していきます。 2. 設備投資について ・「イザナス®」への設備投資 現在、敦賀事業所(福井県敦賀市)にある日本ダイニーマ㈱の生産設備に新技術を導入すべく改造します。これにより高強度の新製品を生産します。新製品は、2017年4月から販売を予定しています。・「ツヌーガ®」への設備投資 「イザナス®」と合わせ、もう一つの高機能ポリエチレン繊維「ツヌーガ®」も、安全手袋用途が好調なため、生産設備を増設します。こちらも2017年4月から増産を予定しています。・「イザナス®」「ツヌーガ®」両設備への投資総額は20億円。当社独自のブランドとして海外も含め展開していきます。 3. 新商標について ・商標名 「イザナス®」(英語名「IZANAS®」) ・由来 いにしえの神であるイザナギ、イザナミが造った国・日本。その日本の高い技術力、アイデアを具現化した製品として「イザナス®」と名づけました。 ・ロゴ ・変更日 2016年4月1日から2016年4月以降は、新商標「イザナス®」で販売します。 ■ 高機能ポリエチレン繊維「ダイニーマ®」について 「ダイニーマ®」は、当社とDSM社で開発、比重が0.97g/cm3と非常に軽く、有機繊維としては最高レベルの強度・弾性率を有しています。ピアノ線の約8倍の強さがあり、直径10mmのロープで約20t(理論値)の重さを支えることができます。 現在、「ダイニーマ®」は、釣り糸、船舶係留ロープ、安全手袋、ネット、特殊産業資材等の用途で幅広く採用されています。 「ダイニーマ®」の生産量は年間3,200トンであり、国内加工メーカーを中心に販売されています。