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商船三井/唐沢農機との農林水産省補助事業「令和4年度アフリカ等の企業コンソーシアムによるフードバリューチェーン構築実証事業」を採択

物流全般 2023.06.17

商船三井と唐沢農機が農林水産省補助事業「令和4年度アフリカ等の企業コンソーシアムによるフードバリューチェーン構築実証事業」に採択

2022年07月13日

株式会社商船三井(代表取締役社長:橋本剛、本社:東京都港区、以下「当社」)が株式会社唐沢農機サービス(代表取締役:唐澤健之、本社:長野県東御市、以下「唐沢農機」)との企業コンソーシアム(共同事業体)で提案したケニアでの小規模精米所ビジネスの事業化検証プロジェクトが、農林水産省が公募した補助事業「令和4年度 アフリカ等の企業コンソーシアムによるフードバリューチェーン構築実証事業(註1)」に採択されました。

当社は、当社全額出資のKiliMOL株式会社(代表取締役社長:大山幹雄、本社:東京都港区、以下「KiliMOL」、読み:キリモル)においてアフリカへの農機輸出事業を手掛けています。KiliMOLによるケニアでの日本の中古農機導入デモンストレーション等の活動経験やネットワークを活かして、当コンソーシアムにて2023年3月までに、ケニア最大の灌漑事業区ムエア地区およびビクトリア湖周辺のキスム地域にて、”村の精米所”(民間の小規模精米所)ビジネスの事業化検証を行います。

2021年9月にケニアで実施した日本の精米機導入デモンストレーションの様子

ケニアを始めとする東アフリカでは米の生産は年々盛んになっている一方で、技術発展の遅れから数多くの課題があります。精米分野においては、路上での天日干しによる石や塵の混入、水分量の偏りによる砕米の発生、海外から大型の精米機が導入されているものの、施設の老朽化による品質の低下や精米施設数が少なく偏在しているために、生産された米が他国へ流出しているケースや、小規模農家自らが自家消費分の米を充分に確保できていないなどの課題があります。

当コンソーシアムはこれら課題の解決のため、ムエア地域ならびにキスム地域に総数20箇所の小規模民間精米所を設置する実証実験を実施します。本年9月に現地へ日本メーカー製の精米機を20台輸送し、デモンストレーションおよび技術指導を実施し、その後数ヶ月に渡り現地農家等による”村の精米所”システムの試験運用により、事業化検証を行います。本事業化検証の実施にあたっては、当コンソーシアムおよびKiliMOLの他、現地パートナーとして、KAI GLOBAL Ltd.(代表取締役社長:福居恭平、本社:ケニア・ナイロビ、読み:カイ グローバル)の協力を得ています。

唐沢農機の日本国内での機材調達力や農業機械の修理整備に関する技術、当社グループの安定した輸送力と現地拠点の活用、およびKAI GLOBAL Ltd.の現地での米栽培・流通に関する知見と現地ネットワークを活かした連携により、現地の農業技術発展、農業機械化の実現に向けた取り組みをさらに強化します。

当社は地域戦略を営業戦略の要に据え、今後人口増加が見込まれるアフリカ市場においても、商船三井グループとして農機販売のみならず、そこから派生したロジスティクス・農業分野における新規事業への参入を通じて、現地のフードバリューチェーン構築や貧困問題の解決への貢献を目指します。

(註1) 農林水産省が公募した補助事業「アフリカ等の企業コンソーシアムによるフードバリューチェーン構築実証事業」は、これまで日本が培ってきた高度な農業生産・食品製造・流通システム・環境負荷軽減策等の様々な技術・ノウハウを活かした日本企業コンソーシアムによるフードバリューチェーンをアフリカ等の開発途上国において構築することで、現地の農林水産業・食産業の発展に貢献すると共に、日本の食産業の海外展開の促進と、それによる日本の農林水産物・食品の将来的な輸出対象地域に発展させるための環境整備を目的とした事業です。

【商船三井グループが設定した5つのサステナビリティ課題
商船三井グループでは、事業を通じて優先的に取り組むべき社会課題として特定した「サステナビリティ課題」への対応を推進することで、持続可能な社会の実現に貢献します。本件は、5つのサステナビリティ課題の中でも特に「Human & Community -人の活躍と地域社会の発展-」にあたる取り組みです。

【株式会社唐沢農機サービスについて】

農業機械修理業を事業化し1992年に創業。農業機械の販売・修理・再生を主要事業とする一方、ウェブサイト制作、マーケティング、コンサルティングなどを行うインターネット事業を運営。また、全国300軒超の農業機械販売店が加盟し、累計取引額が18億円を超える農業機械のマーケットプレイス「ノウキナビ」を運営。農業×ITによる先駆的農業関連ビジネスを展開している。2021年2月には、八十二銀行、八十二キャピタル株式会社、群馬銀行、SMBCグループを始めとする複数の金融機関から、第三者割当増資、融資契約を含む1.9億円の資金調達を実施、企業成長速度をさらに加速している。

  • 商号:株式会社唐沢農機サービス
  • 代表取締役社長:唐澤 健之
  • 本社住所:〒389-0502 長野県東御市鞍掛846-1
  • 事業内容:農業機械のマーケットプレイス”ノウキナビ”事業、対面での農業機械販売・修理・レンタル事業、ウェブサイト制作/ウェブコンサルティング事業
  • 株式会社唐沢農機サービスウェブサイト:https://www.karasawanouki.co.jp/
  • 農業機械のマーケットプレイス”ノウキナビ”:https://www.noukinavi.com/
【KiliMOL株式会社について】

商船三井の社員提案制度から生まれた「越境ECサイトを活用したアフリカへの農機輸出事業」の運営会社として2021年5月に設立。名前の由来はスワヒリ語で「農業」を意味する”kilimo”+商船三井の略称”MOL”。現在はケニアへの需要開拓に注力しており、商船三井の自動車船を活用の上 農機を輸送し、現地到着後は自社トラックで陸送する。商船三井グループのアフリカ・ケニア拠点での活動を強化することで、アフリカで農機輸出事業に留まらないビジネス領域の拡大を目指す。

  • 商号:KiliMOL株式会社
  • 代表取締役社長:大山 幹雄
  • 本社住所:〒105-8688 東京都港区虎ノ門2-1-1
  • 事業内容:越境Eコマースサイトを活用したアフリカへの農機輸出事業
  • ウェブサイト: https://kilimol.net/
【KAI GLOBAL Ltd. について】

ケニアの首都ナイロビにて、日本食レストラン運営、スーパーでのパック寿司販売、日本米契約栽培ならびに卸売販売、鮮魚流通、日本食材の現地試食調査などのコンサルティング等の事業を展開している。キッコーマン株式会社との合弁企業事業(KEA TRADING Ltd.)を手がけるなど、日本企業の現地進出のサポート事業も展開している。

  • 商号:KAI GLOBAL Ltd.
  • 代表取締役社長:福居 恭平
  • 本社住所:P.O.Box 52663-00100, Upper Ground Floor Marsabit Plaza, Ngong Rd.,Kilimani, Nairobi, Kenya
  • 事業内容:飲食店運営・卸売・小売・コンサルティング事業
  • ウェブサイト:https://www.kai.co.ke/
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