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商船三井/20億2000万円の営業損失を計上(平成29年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結))

決算短信 2023.06.17

平成29年3月期  第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

単位・百万円  

          売上高      営業利益   経常利益    当期純利益

29年3月期第2四半期 713,560 △21.1  △2,020 -  5,498 △80.2  16,058 -

28年3月期第2四半期 904,684 1.6    8,185 93.6  27,799 90.9  △241 -

(注)包括利益 29年3月期第2四半期 △41,516百万円 (-%) 28年3月期第2四半期 △9,730百万円 (-%)

(略)

(1)経営成績に関する説明

(略)

当第2四半期連結累計期間(平成28年4月1日から9月30日までの6ヶ月)における世界経済は、米国で緩やかな 回復基調が続き、中国をはじめとする一部新興国においても景気減速の一服感が見られた一方で、欧州では回復ペー スが鈍りつつある等、まだら模様の状況となりました。米国経済は、堅調な雇用や所得環境を背景に改善が続く個人 消費に支えられ、回復基調を維持しました。欧州経済は、これまで景気の牽引役となっていた個人消費の伸びが頭打 ちの兆しを見せつつあり、緩やかな回復に留まりました。中国では、固定資産投資の減速傾向は続いたものの、個人 消費が底堅く推移するなど、景気減速に一服感が見られました。わが国では、輸出や個人消費等の伸び悩みにより、 景気回復の足踏み状態が続きました。 海運市況のうち、ドライバルク船市況は、西豪州の主要荷主が集中して船腹手当を行った影響や堅調なブラジルか らの鉄鉱石出荷、中国の石炭輸入量増加等を背景に改善はしたものの、上値の重い展開が続きました。原油船市況 は、夏場の原油不需要期による荷動き減少に加え、新造船の竣工やナイジェリアからの原油出荷停止等を背景とした 船腹需給の悪化により、下落傾向が続きました。コンテナ船市況については、北米、欧州、南米の各航路において需 給環境の改善を背景にスポット運賃の回復は見られましたが、昨年の市況低迷の影響を受ける形で北米航路を中心と した年間契約運賃が大幅に下落する等、厳しい状況が続きました。 当第2四半期連結累計期間の対ドル平均為替レートは、前年同期比14.84/US$円高の106.98/US$となりました。 また、当第2四半期連結累計期間の船舶燃料油価格平均は、前年同期比US$87/MT下落しUS$241/MTとなりました。 以上の結果、当第2四半期連結累計期間(6ヶ月)の業績につきましては、売上高7,135億円、営業損益△20億円、 経常損益54億円、親会社株主に帰属する四半期純損益160億円となりました。

(略)

(A) 不定期専用船事業

<ドライバルク船>

ケープサイズ市況は、西豪州の主要荷主が集中して船腹手当を行った影響で短期的に需給が引き締まり、4月以降 改善しました。その後、ブラジル主要港からの堅調な鉄鉱石出荷を背景に市場センチメントが好転したこともあり、 9月以降の市況は更に上昇しましたが、平均して7千ドル台前半/日にて推移しました。パナマックス船型以下の中 小型船については、中国の石炭輸入量増加といった好材料もあり、市況は緩やかな回復基調を辿ったものの、上値は 重く、本格的な回復には至りませんでした。ドライバルク船部門では、このような市況環境の根本的な改善は当面見 込めないとの観点に立ち、ケープサイズバルカーのスポット運航船の縮小、並びに中小型バルカーに関するビジネス モデルの抜本的な見直しを根幹とする構造改革を進めました。この結果、同部門は前年同期比で増益となりました。

<油送船・LNG船・海洋事業>

原油船市況は、第1四半期においては需給逼迫から上昇する局面も見られましたが、その後は、夏場の原油不需要 期による荷動き減少に加え、老齢船の撤退が進まない中での新造船竣工や、内乱に伴うナイジェリアからの原油出荷 停止等を背景とした船腹需給の悪化により、下落傾向が続きました。石油製品船は、植物油等の荷動き低迷や新造船 の竣工が続く中、期待されていた東西の裁定取引の動きも鈍く、市況は弱含みとなりました。LPG船は、アジア域で のLPG価格低迷による米国からの裁定取引抑制や新造船竣工による供給圧力の増加に加え、米国出しの積荷キャンセ ルが発生する等、船腹需給バランスの緩和状態が継続し、市況は下落しました。このような市況環境下において油送 船部門は、長期契約の安定的な履行に加え、プール運航による運航効率の改善やコスト削減にも継続して努めた結 果、前年同期比で減益となったものの、当第2四半期連結累計期間において黒字を計上しました。 LNG船市況は、一時的にフリー船となっていた船腹が新規プロジェクトの立ち上がり等により吸収され、主に大西 洋水域にて船腹需給が引き締まった結果、若干の上昇基調となりましたが、期を通しては低調に推移しました。この ような市況環境下においても、LNG船部門では長期契約による安定収益を引き続き確保し、前年同期比で増益となり ました。また、海洋事業も長期契約の積み上げにより前年同期比で増益となりました。

<自動車船>

自動車船部門については、米国及び欧州向けの完成車輸送が堅調に推移しましたが、一方で資源価格下落等を背景 に経済不振が続く資源国・新興国向けの輸送が低迷しました。この結果、トレードパターンの変化に対応した運航効 率改善に取り組んだものの、前年同期比で損益が悪化しました。

(B) コンテナ船事業

北米航路においては、第1四半期に市況低迷が継続したものの、夏場の需要期に入りアジア出し荷動きが堅調に推 移した結果、スポット運賃市況は上昇しました。欧州航路のスポット運賃市況は、アジア出し荷動きの回復に伴い昨 年の記録的な安値水準からは脱したものの、上下動を繰り返す不安定な動きとなりました。南米航路においては、当 社を含む各社のサービス合理化により需給環境が改善した結果、スポット運賃市況は高水準で推移しました。なお、 大手海外船社の法定管理申請等を背景に北米航路を主としたスポット運賃市況が一時急上昇する局面もありました が、当社業績への影響は軽微に留まりました。一方で年間契約運賃は、昨年のスポット運賃市況低迷の影響を受け、 北米航路を中心に多くの航路で前年比大幅な下落となりました。このような事業環境下、コンテナ船部門は、構造改 革による船舶コストの削減や、営業力強化による消席率の改善に加え、イールドマネジメント強化による空コンテナ 回送費等の運航コスト削減に努めましたが、前年同期比で損失が拡大しました。

(C) フェリー・内航RORO船事業

フェリー・内航RORO船については、トラックドライバー不足を背景にした貨物輸送需要が継続しており、荷動きは 堅調に推移しました。旅客に関して熊本地震の影響を受けた航路もありましたが、燃料油価格の低下にも支えられ、 フェリー・内航RORO船事業は前年同期と同水準の利益を確保しました。

(D) 関連事業

客船事業は、にっぽん丸の好調な集客により損益が改善しました。不動産事業においても、首都圏を中心に堅調な 賃貸オフィスマーケットに支えられ、当社グループの不動産事業の中核であるダイビル㈱の売上が増加したこと等に より、前年同期比で増益となりました。その他曳船や商社等の業績も総じて堅調に推移し、関連事業セグメント全体 では前年同期比で増益となりました。

(E) その他

主にコストセンターであるその他の事業には、船舶運航業、船舶管理業、貸船業、金融業、造船業などがあります が、前年同期比では減益となりました。

(略)

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