昭和電工/SGL Carbon SE黒鉛電極事業子会社の株式を取得 SCM・製造拠点 2023.06.17 SGL Carbon SE黒鉛電極事業子会社の株式取得に関するお知らせ 昭和電工株式会社(代表取締役社長:市川秀夫)は、ドイツに本社を有する炭素・黒鉛製品メーカーであるSGL Carbon SE(以下、「SGL Carbon」)の完全子会社であるSGL CARBON GmbHから、その保有する黒鉛電極事業を営むSGL GE Holding GmbH(以下、「SGL GE」)の全株式を取得し子会社とすること(以下、「本株式取得」)、ならびにSGL GEの事業価値は350百万ユーロとすることについて、SGL Carbonと合意し、本日両社の取締役会において承認を得て、株式売買契約を締結しましたので、お知らせいたします。 記 1. 株式取得の理由 当社は、中期経営計画『Project 2020+』の中で、黒鉛電極事業を、市場変動に対する抵抗力を向上させ、安定した利益・キャッシュフローを創出することを目指す基盤化事業に位置づけています。当社は、1938年に電炉鋼用黒鉛電極の製造を大町事業所で開始して以来、日本、米国及び中国に製造拠点を有し、グローバルに事業を展開しています。国内外の主要電炉鋼メーカーに高品質の製品を供給しており、生産能力では世界第3位(2015年現在)の企業グループです。 SGL Carbonはドイツに本社を有する炭素・黒鉛製品メーカーであり、黒鉛電極の生産能力では世界第2位(2015年現在)です。同社は、2015年7月、黒鉛電極事業を手掛けるパフォーマンス・プロダクツ(以下、PP)部門の事業再評価を実施する中でPP部門の分離を決定したことを発表し、2016年6月にPP部門の分社化および事業内の組織再編を完了していました。SGL GEは、当該分社化及び組織再編の結果、SGL Carbonグループ内の黒鉛電極事業を営む各子会社の持株会社となりました。 黒鉛電極業界においては、世界の鉄鋼需要について今後も年率1%程度の低成長が続くと予想され、需要の低迷と競争の激化など、当社にとって厳しい事業環境が継続しています。当社は、かかる状況下、欧州、米国及び東南アジアに製造拠点を有し、コスト競争力に優れたSGL Carbonの黒鉛電極事業を買収し、当社事業との統合効果を発現することが、当社黒鉛電極事業の競争力向上に資するものと判断いたしました。 当社は、SGL GEを子会社化することにより、コスト競争力を追求し、事業耐久性を高め、競争の厳しい事業環境下においても、さらなる発展を目指します。 具体的には、世界トップ水準のコスト競争力を持つ設備を欧州、米国、アジアの世界各地に配置した生産・販売体制を構築し、(1)両社のベストプラクティス導入によるコスト競争力全般の強化、(2)本社機能の統合及びグローバル運営組織導入による固定費削減・効率化、(3)生産地域の最適化による物流・サプライチェーン効率化、(4)品質レベル向上によるブランド力強化、(5)原料調達における購買力強化、等を図ります。これら施策の実行により、お客様にとって魅力度の高い製品・サービスを提供することで、黒鉛電極事業のさらなる競争力強化を図ります。 黒鉛電極事業は今後も一定の市場規模が期待されています。これまで当社は主にアジア、米国の2地域から黒鉛電極を供給してまいりましたが、SGL GEの取得により欧州を含む世界全域をカバーすることで、黒鉛電極のリーディングサプライヤーとしての地位を確立し、当社の収益基盤を支える事業に復活させてまいります。 本株式取得にあたっては、当社が、SGL GEの全株式を取得し、当社の完全子会社といたします。 なお、本株式取得は、ドイツ、米国その他の国において適用される競争法に基づく関係当局の承認等を条件としています。 (略) 以下、詳細は下記アドレスを参照ください。 SGL Carbon SE黒鉛電極事業子会社の株式取得に関するお知らせ( 261.74 KB )