日本郵船/米国メキシコ湾で4隻目のFPSOが原油生産を開始 物流全般 2023.06.17 米国メキシコ湾で4隻目のFPSOが原油生産を開始―FPSOでは世界最深の海底油田で操業― 2016年9月9日 当社が合弁会社を通じてロイヤル・ダッチ/シェルグループのシェル・オフショア社向けに投入するFPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)(注1)(船名 「FPSO Turritella(トゥリッテラ)」)が、9月2日に米国メキシコ湾Stones油田(注2)で原油生産を開始しました。 本事業に投入される「FPSO Turritella」はブラジル沖での3隻に続き、当社が参画する4隻目のFPSOであり、ハリケーンが頻繁に発生する同油田の海象にも耐えうるタレット係留方式(注3)を採用するなど最先端技術を結集しています。 同油田は、FPSOを使用して生産される世界最深油田(水深2,900m)となり、当社と三菱商事株式会社(本社:東京都千代田区)による合弁会社と、SBM Offshore社(オランダ)の2社が共同で合弁会社を設立して本FSPOを保有し、開発オペレーターであるシェル・オフショア社向けに 10年間の長期用船と操業を請け負うオペレーション・サービスを提供していきます。 当社は、中期経営計画”More Than Shipping 2018~Stage2 きらり技術力~”で策定した事業戦略に基づき、これまで培ってきた特殊技術および知見・ノウハウを活用し、今後も拡大が見込まれる海洋資源開発事業への取り組みを進めていきます。 <FPSOの概要>(1) 原油生産能力 :6万バレル/日 (2) ガス生産能力 :15百万立方フィート/日 (3) 原油貯蔵能力 :80万バレル (4) 係留方式 :ディスコネクタブル・タレット方式 (5) 用船期間 :確定10年間及び合計10年間の延長オプション (注1)FPSOFloating Production, Storage & Offloading Systemの略。浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備。海底油田から産出されたばかりの原油から固形物、水、気体を除去して商品品質の原油として貯蔵し、出荷単位量になったところで輸送シャトルタンカーへの払出しを行う。 (注2)Stones油田米国ルイジアナの沖合約320kmに位置する水深2,900メートルの深海油田。 (注3)タレット係留方式FPSOを定位置に保持する為の係留方式のひとつで、風・波・潮流による抵抗力が最小限となるように浮体の向きが360度自由に回転する仕組を持つ。本FPSOにおいては船体に設置されたタレットに着脱可能な係留ブイが装着されており、ハリケーン到来時には係留ブイを切り離してFPSOのみが危険海域から避難する事を想定している。 <参考>2015年7月16日発表:米国メキシコ湾Stones油田で洋上原油生産設備(FPSO)事業に参画―当社が参画する4隻目のFPSOは世界最深で操業―http://www.nyk.com/release/3560/003976.html 以上 掲載されている情報は、発表日現在のものです。その後、予告なしに変更される場合がございますので、あらかじめご了承ください。