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豊田通商/ケニア初、国内で肥料生産・販売を開始

SCM・製造拠点 2023.06.17

ケニア初、国内で肥料生産・販売を開始
~農業生産性の向上による食料安定供給に向けて~

豊田通商株式会社(本社:名古屋市、社長:加留部 淳 、以下:豊田通商)は、ケニア共和国(以下:ケニア)西部のエルドレットに肥料製造工場を建設し、8月より順次、本格的な肥料生産・販売を開始します。

1. 経緯

豊田通商は、2012年8月15日に、ケニア政府の国家ビジョン「VISION 2030※」の実現に向け、日本企業として初めてケニアと相互協力による包括的な覚書を締結。さらにその一環として、2014年にケニア政府と同国の農業課題に取り組むべく、肥料製造に向けたMOUを締結。2015年には豊田通商が100%出資する肥料生産会社「Toyota Tsusho Fertilizer Africa Limited (以下、TTFA)」を設立し、肥料製造工場の建設を進めてまいりました。

2. 背景

ケニアはアフリカの主要農業国の一つです。現在は国内需要である年間60万トンの肥料全量を輸入しており、農業発展に伴う肥料需要増加が見込まれています。しかしながら、輸入肥料の輸送に時間とコストがかかること、必ずしも土壌や作物に合った肥料ではなく、農地の酸性化・穀物収穫量の低下が問題視されていることの2点から、国内での肥料製造事業は長年の課題となっていました。

3. 特徴

TTFAは、同国の土壌・作物に適した配合肥料を製造すべく、地元のモイ大学や国際機関であるAFAPおよびIFDC※と連携し新しい肥料ブランド「Baraka FERTILIZER※」を開発。

主要農産物であるトウモロコシおよび小麦、そして同国随一の水田地帯ムエア地区の水稲用にブレンドした配合肥料の製造・販売を開始します。

現在、同国西部に位置する主要農業地域4郡およびムエア地区内の約200の農場で実証テストを行っており、今後も継続して肥料効果の向上に取り組み、改良を続けてまいります。

土壌の性質、農作物に適した肥料の供給により、農業生産性の向上が見込まれ、食料の安定供給に貢献してまいります。

肥料ブランドBaraka FERTILIZER

4. 今後の取り組み

豊田通商が長年築いてきた自動車販売ネットワークを活用し、同肥料の販売を促進していきます。さらに、豆類やサトウキビ向けの肥料開発も進めるなど、製造肥料の対象作物を拡大していくとともに、ダンザニアやウガンダなど近隣諸国への輸出販売も視野に進めていきます。

豊田通商は、本事業をはじめとする幅広い分野において、同国の経済発展に寄与するよう取り組んでまいります。

Toyota Tsusho Fertilizer Africa Limited 概要
社名
トヨタツウショウ ファーティライザー アフリカ リミテッド
Toyota Tsusho Fertilizer Africa Limited
所在地
ケニア西部 エルドレッド/ Western Kenya, Eldoret
設立日
2015年7月31日
代表者
CEO 和田 明/ Wada Akira
出資
豊田通商 100%
従業員数
45名 (パートタイム含む)
生産能力 年間15万トン

<地図>

※ VISION 2030 ケニア政府が国民の所得向上と生活水準向上を目指して設けた中長期的な開発計画。当社は、自動車に加え、電力・エネルギー、石油・鉱物資源、環境保全、農業産業化の5分野において同国政府の実行委員会とプロジェクトチームを組み、各事業を検討・推進している。
※ モイ大学 Moi University
※ AFAP Africa Fertilizer Agribusiness Partnership
※ IFDC International Fertilizer Development Center
※ Baraka FERTILIZER

Barakaとは現地スワヒリ語で「恩恵」という意味。

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